受け身はそんなに悪いのか
システム系のマニュアルを書いているとたびたび遭遇するキーワード、それが「コマンド」と「メッセージ」です。
こんな言い回しで目にすることが多いように思います。
ん?何かしっくりこない?ですよね、やっぱりちょっとヘンですよね。
「○○コマンドを入力する」はイイと思うんです。
問題は「××メッセージを表示する」の方。
主語を省いても成り立つ日本語ならではの注意点として、とにもかくにも「マニュアルを読むユーザーが主体(主語)になるように」「受動態ではなく能動態で書く」とは、昔から言われ続けている呪文のようなもの。
つまり「受け身で書いては」ダメということなのです。
「××メッセージを表示する」で気になるのは、「××メッセージがシステムによって表示されるということ(主体がユーザーじゃない)」。
あれ?受け身の方がしっくりくる?
有情物ではない非情物の受け身は、アリなんじゃないかと。
むしろ受け身の方がイイんじゃないかと。
ただ、非情の受け身は客観的であいまい、確かにどこか無責任な印象の残る受け身。
でも、言うほど悪い表現でもないと思うし、「××メッセージが表示される」と書いてしまうのは、やはり不届き者でしょうか…。
そんなことを言い張っては校正出しがギリギリになって先輩に怒られる始末(笑)。
ここはやっぱり能動態でしっかり表現すべきなのでしょうねぇ、マニュアルライターとしては。
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