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新しいテクノロジーが普及するプロセスを書いた本3冊

マシュマロに答える。

マシュマロ

何というか、気づかいが行き届いた感じのマシュマロだな。質問が明確だし、既に読んだ類書も紹介していて分かりやすい。しかもオススメの本まで書いてある。仕事ができそう。

質問のテーマとしては実に面白い。生成AIが話題になっている今だからこそ、この手の歴史を知っておくのは悪くない。俺が読んだ中で、似た要素のある本を挙げてみよう。

誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち

質問に対して一番オススメなのがmp3の歴史を解説した本書。mp3は優れた規格であったが政治闘争で破れ、ベータマックスのように普及せずに消え去ろうとしていた。そんなmp3を拾ったのが、違法コピー集団である。高性能なmp3は違法コピーのデファクト・スタンダードとなり、最終的にはmp3が勝者となったわけだ。

面白いのは、様々な点でmp3が旧来の権力を打ち壊して主流に躍り出たということ。mp3は標準規格を決める委員会MPEGに否定されたのに、世に広まった。mp3はCD工場に寄生する形で音楽を手に入れた。そうやってmp3を広めた連中は、金儲けよりも「やりがい」で動いていた。この普及プロセスは面白いので読む価値がある。

Airbnb Story

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