見た目問題当事者の本を読む

『顔面バカ一代』を読んだ。

著者の石井さんは生まれつき顔の右側に大きな赤アザがある。単純性血管腫だ。そのため幼少期の頃より、様々な苦労をしてきた。しかし苦労するだけに終わらず、自ら受けた差別と見た目問題の状況を書いた『顔面漂流記』を出版。同時に、見た目問題当事者のための自助組織「ユニークフェイス」を立ち上げたりなど、見た目問題に関して様々な活動を行っている。本書は『顔面漂流記』の文庫版だ。

石井さんは、『この顔と生きるということ』にも登場している。そこで書かれている内容は、概ねwithnewsの連載で読める。

本書を読んだきっかけは、ちょっと前にマガジンで言及した『この顔と生きるということ』についたアマゾンレビューである。

見た目問題当事者を何十年かやっている身には、この本はかなり食い足りない。
むしろ、石井政之氏や藤井輝明氏の単行本をお勧めする。

利用される見た目問題(また追記 令和3年9月27日)

当事者がそう言うならと読んでみたわけだ。

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