離婚予定日 レビュー

最近、TwitterのTLで無料で漫画が見られるアプリが広告として流れてくるのだが、その中で何となく気になる物があってアプリで読んでみたらハマってしまった。
それが離婚予定日である。
無料といっても、無料で読めたのは3巻までで、以降は長い広告動画を見ないと読めなかったりしたので結局Kindleで全巻購入して読破した次第である。

今回はそのレビューを。


以下ネタバレあり



まずは超絶に端折ったあらすじから。
ぐうたらな32歳の主婦である主人公が夫から離婚を言い渡される。
夫は主人公が自活出来るように3年の準備期間を設ける。
主人公は離婚を回避する為に良き妻になるように努力を始める。
みたいなストーリー。

・感想
離婚予定日と言うタイトルなのだが、話が進めば進む程に内容がタイトルとはかけ離れたものになっていく。
はじめは自活の為に、アルバイト、それから医療事務の資格を取るなど順調な滑り出しかと思いきや、途中から話が一転二転三転していく。
PTA会長やったり、自治会会長やったり、旦那に浮気されたり、主人公にも好きな人が出来たり、浮気相手がウチに転がり込んで来たり、都議会議員に立候補したり、浮気相手が愛憎の果てに殺されたり、果ては殺されそうになったり、黒幕と対決したりと、話がコロコロと変わっていき、飽きが来なかった。
ようやく、話が落ち着いたと思ったら、次の問題が起きたりと、とにかく矢継ぎ早に色々起こるので、結構面白い。

元々、レディース向けの漫画雑誌で連載されていたようだが、これが女性に受けるのだろうか?と思ったり。

ハッキリ言ってしまえば、この作品はぐうたらな主婦の成長物語でもなければ、離婚の危機を迎えた夫婦の内情を緻密に、現実的に描いたものでもない。
非現実過ぎて、世の主婦や同年代の女性が主人公に自己投影して読む事など出来ないであろう内容だったりする。
この作品を現実と比して読むと多分読み進められないと思う。そんな読み方をしたら主人公はぐうたらでムカつくし、旦那は旦那でパワハラに近い事を言うし浮気するしで、ムカつくしで読んでいられないと思う。
完全にフィクションとして割り切って、ラブコメ、昼ドラ的な物として読むと面白い。
そんな気がする。

・絵柄
ベテランの漫画家さんが描かれているのか、作画は基本的に安定していて、見やすいの一言に尽きる。ともすれば描き込みが凄すぎて何が起こってんのか分かんねぇって漫画も沢山ある中、スッキリとしていて非常に読みやすい。
絵柄としては若干、いや、結構古臭く感じる。
それこそ、手塚治虫とか永井豪とか、そこら辺の時代のエッセンスすら感じる描写もあった。
ただ疑問に思ったのは主人公の32歳主婦。

・まとめ
「離婚する、3年の猶予期間を設ける」と割とインパクトを受ける導入なのだが、それも霞んで見えるほど矢継ぎ早に問題が起こり、読んでいて飽きがこなかった。
ただ、この漫画にリアリティを求めてはいけない。

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