耳掃除
僕は耳掃除が大好き。
そこら辺の人とは比べ物にならないくらい耳掃除への愛は強い。
僕には耳掃除にこだわりがある。
まず「耳掃除」という儀式を行う前に約1週間、耳をいじらないでおく。
何故なら耳垢が若干溜まるからだ。
そのため、耳をいじらなければいじらないほど、耳垢が蓄積され、幸せになれるが、僕は耳掃除中毒者だから1週間が限界だ。
多分、世の中に実在する耳掃除マニアからしても1週間何もいじらないという行為は評価するべきものだろう。
いや、評価しないといけない。
そしてこの地獄のような1週間を耐え抜いたらもう極楽だ。
思う存分「無印良品の黒綿棒」で両耳をほじくるのだ。
ほじほじ…
ホジホジ…
ほじホジほじ…
と…。
約30分ぐらいこの幸福な時間を十分に満喫するのだ。
たまに「無印良品の黒綿棒」についた耳垢を見て恥ずかしくて自分の顔を赤らめるのが、本当に至福である。
延々に続いてほしい快楽と、それを抑えるかのように放出されていく耳垢。
耳掃除は自慰行為と瓜二つだろう。
いやマスターベーションと言った方が名前の響き的にハンサムで、耳も喜ぶんじゃないか。
そしてついに、耳垢を「これでもか」と出し切ったら、
余韻を噛み締めるのだ。
1枚のティッシュに散りばめられた僕の耳垢たち。
ティッシュも耳垢も白く、近くで見ないと見えない。
多分僕の耳垢たちは恥ずかしくて、シャイなのだろう。
かわいい。
かわいい。
かわいい。
かわいい…。
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