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33歳男、手打診療所所長に就任して2週間で思ったこと

こんにちは、先日釜風呂で熱くなりすぎた熱湯をお○んちんにかけられて火傷した室原です。
#犯人は一歳の三女
#熱すぎて信じられないくらい叫んだ
#書くか悩んだけどさすがに書かずにはいられなかった

このプリティガールが犯人

さて、今回は新年度になり室原が下甑手打診療所で働いて2週間の間に感じたことを書かせてください。まずは一言、

「ぬぅあぁぁぁ~まじだっっっご疲れた~~~~。独り診療所まじ心ぼせぇ~~~~。応援の先生まじいてくれてよかった~~~。看護師さんとか皆がなんかいつもよりやさしぃ~~~~」

でした。マジでこんな感じ(笑)。
この2週間はなんでこんなに疲れたのか謎ですが、馴染みがあるとはいえ身を置く環境を変えた後はだいたいこんな感じなんでしょうか。経験上は3カ月くらい経つと1回疲れのピークがきてそれから特に疲れを感じなくなります。
#6月は皆さん室原に優しくしてください。

この2週間は、午前中は外来診療、午後は病棟業務だったり出張診療や訪問診療、施設の往診。合間で救急外来などと通常業務。
やっぱり2人でやってちょうど良い仕事量。幸い今年度から室原が熊本の実家の菊南病院に働きに行っている間に応援に来てくれる予定のコールメディカルクリニック福岡の先生が2週間の間、研修という形でずっといてくれて。それに加えて普段から来てくれている応援の先生方がいてくれたのでめちゃんこ助かりました。ありがとうございます!

そして何より楽しくも大変だった田植えの準備!!仕事終わりに真っ暗の中トラクターを回し、草払いをして。完全に自業自得だけど大変だった(笑)でも田植えが終わった後の満足感たるや!今朝は通勤途中で田んぼを眺めて心がフッと軽くなるのを感じました。
#この「フッ」があるから甑島はやめられない
#手打湾をみても「フッ」となる。最高。

機械での田植え

そして実際に働いてみて気が付いたことがいくつかあります。1つは

「診療は淡々と、粛々と進むものだ」


です。室原には、診療所に戻るにあたり未だにどうなるんだろうと思うことがあります。それは、昨年1年間でできた個人的な人間関係が診療にどんな影響を与えるんだろうってことです。
2年前、室原がまだ手打診療所で働いていた時はこう思ってました。

「好かれることはあっても、自分を嫌いな人がでてこないようにしないと。じゃないとその人はこの診療所に来にくくなっちゃう。そして島にいたいけど島外にいかなきゃいけなくなるかもしれないから。」

そんなことを思いながら、診療所医師として極力色んな人と同じように一定の距離をとって公的な立場を保っていた気がします。この考えは今思うと友達があまりできなかったので精神衛生上よくなかった気がしています。それが去年の医者をやめた1年で人間関係にグラデーションが出て友達もできてきました。
#「好き嫌い」じゃなくて「濃い薄い」ですのでご注意を!
#よく考えたら人間関係に「濃い薄い」があるのは人間として当然だけど。

それが診療にどう影響するのかと思っていました。ただ今のところ受診しに来てくれた方に対しては、ただひたすらに
「適切なプロブレムリストを挙げ」
「的確に所見を集め」
「実直にアセスメントし」
「愚直に実行する」

をロジカルに繰り返すだけで、ここに人間関係の類は一切入り込む余地がありませんでした。よく話す人も普段あまり話すことがない人も変わらない。分からなければあやふやにせず、きちんと調べてアセスメントする。淡々と粛々とそれを繰り返す。驚くほどただそれだけで、なんだか嬉しくなって勇気がでました。
ただ相手が室原をどう思うかはやっぱり分からない。。室原しかいない診療所だから行きにくいと思う人がいて当然だとも思う。だからやっぱり常勤の医師は最低2人いて患者自身が選べる方がいいなーと思います。

他にも思ったこととして、

「僕は独りで決断して皆を引っ張って進めるやり方は向いてない」

でした。室原の勝手な自己分析として、「これが絶対に良い!!だから皆こうしよう!!!」って言い切るのが超絶苦手なんです。だって、皆立場や育った環境が違うんだから答えが一致するはずないって思っちゃう。
特に今のコロナのことだってどんどん科学的根拠より人の感情の問題になってきてるしなおさら。独断で何かを決めても、いい顔しない人がいるにきまってて、そこでネガキャンされたら自分の心理的にも辛い。それよりも皆の話の中で良い落としどころを見つけるのが好きだったりします。皆が納得して決めたことなら自分事だから皆自分で動いてくれるかなと。
という訳で、さすがに職員全員で物事を決めるわけにはいかないので、僕と事務長、看護師長/主任方で診療所の方針を決めるときは合意を形成して進めるようになりました。
スピード感は独断専行より劣るかもしれませんが、組織として共通認識をもちやすくならないかなと思っています。

一方で、自分が独断でなにかを決断しなければならない場面が出てくる気もしていて、それがなにか分かりませんが今のうちからビクビクしています。。。よく「正解を選ぶんじゃなく、選んだものを正解にするんだ!」と言いますが、和を以て貴しとなす精神で出来上がった室原がどんな場面でどんな決断を下すのか。皆さん楽しみにしていてください。。

長文になっちゃいましたが、これからも手打診療所にご注目をお願いします!
そして医師を募集中です!常勤2人だときつくもなく暇すぎないちょうど良い環境です!来年度手打診療所で働くの興味がある方は是非お気軽にご連絡ください!以上です!

悪魔のような天使


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