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胃カメラにぎにぎ、どうした室原⁉@離島・へき地で未来の医療体験記

室原は医者の3年目までは東京の阿佐ヶ谷にある河北総合病院で働いていました。阿佐ヶ谷は新宿から電車で10分くらい、まあまあの都会。普通に考えて胃カメラ、大腸カメラをやるのは消化器内科や消化器外科の医者、当然。そんな常識で生きてきました。

そんな中、4年目からは色々考えた末に突然の離島生活、嫁もびっくり家族で大移動!人生初のフェリーに乗って、長崎県五島列島にある上五島病院に行くことに。人口2万人くらい。

そこでまずびっくりしたのが、内科の医者がみんな胃カメラができること。検診のスクリーニングは余裕でやって痛みもなく素早い検査!そして内視鏡でとりきれる小さい胃癌をしっかり見つけていたのです!こんな世界があるのかと驚きでした。

室原の東京での3年間、初期研修として呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、外科、整形外科・・・と色々な科を回って最後の感想は。。。「どの科もおもしろいじゃん!1つとか選べんし。胃カメラも気管支鏡もカテもケモも手術もその他もろもろ全部できるようになりてー」でした。

そんな自分が理想とする医者を必要とする場所が『へき地』にありました。そんなこんなで上五島に行かせてもらい胃カメラ修業が始まり、時にはこんなことも。

娘をおぶって、嫁の胃カメラ(笑)。

上五島では胃カメラだけでなく、気管支鏡(胃カメラの細いやつを気管に入れる検査)や抗癌剤治療、緩和医療とかとか。。今の島前病院に来てからは小さい腫瘍の切除とかとか。。どんどん必要な診療の幅が広がっています。今はめちゃめちゃ楽しいです。

『都会』と『へき地』、どちらが正しくて間違ってるっていう話じゃなくて、そこの需要に合わせて先人が頑張った結果なんだろうなと。へき地とか専門医が少ない地域では、ある程度までは総合診療医がカバーして住民の健康を守る必要がある。「専門医じゃないと不安だわ」という人もいるだろうけど、むしろ色んな科に通う人ほど総合診療医の恩恵は大きいはず。

自分の努力次第で、住民の生活が豊かになる。そんなことも実感しながら。

将来の専門科に悩む人たちに、どこにも所属しなくてもこんな医者人生も今のとこ楽しいですよ!というメッセージを込めて。

※見出しと1枚目の写真は上五島のはまぐりデッキにて。きれいな海を見ながらBBQやカキ小屋でカキ焼いたり。是非一度!

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