見出し画像

介護ってクリエイティブな仕事なんだ!@離島・へき地で未来の医療体験記

こんにちは!大勢が行きかう鹿児島中央駅の改札の真ん前で、改札をでて駆け寄ってくる娘を満面の笑みで抱きしめるというドラマのワンシーンを演じた室原です。
#周囲の目を気にした笑顔
#誰にも響かない幸せな家族アピール
#もちろん娘は切符通さず改札突破
#ちなみにトップ画はドラッグストアのお試し芳香剤に魅いれた長女次女

久々の投稿になっちゃいましたが、めちゃくちゃ面白くて勉強になって思わず書かずにはいられなくなっちゃったので書かせてください!


最近の室原はこれまで通り、1か月のうち3週間を下甑手打診療所、1週間を熊本の実家の菊南病院で働かせてもらっています。

そんな中、やっぱりもやもやしちゃうことがあるんです。
先日、熊本で働いていた時に認知症と言われているおばあちゃんからこんなことを言われました。

ばあちゃん「ねえねえ先生、家に帰りたいんだけどダメですか?」
室原「そうですね~帰りたいですよね~。家族が良いって言ってくれたらいいけどですね~」
ばあちゃん「ずっとが無理なら少しだけかえって、すぐ戻ってくるでもいいから」
室原「そうですね~~~・・家族がよければですね~~・・・。。。」

みたいな!このもやもや伝わりますか?w
心の中では、
「おばあちゃんまじごめん!!体の状態もいいしそりゃ帰りたいっすよね~~~施設ってあんまり楽しそうじゃないし、ここが家って言われてもねー。というかちゃんと現実的な代替案提示してくるとかしっかりしてんじゃん、すご!!自分が同じ立場でもそう思うわ。ここまで頑張って生きてきたのに、自分で人生決められなくなっちゃって。
おじいちゃんおばあちゃんって年とってから幸せに生きるってどんだけ難しいとや!!年とんのツッラッッッッ!!!!」って。
#感情エクスプロージョン!

この『おじいちゃんおばあちゃんに決定権がなくて、望む生き方を選べない問題』は、甑島でも熊本でも共通。もはや全国共通説。

介護施設に入りたい方は施設に入ればいい。
一方で、施設に入りたくないけど、地域や家族の理由などで入らなきゃいけなくなる人もいて。そんなときは本人の気持ちではなく周囲の意見が強くなって、本人は従わざるを得ないような。

家が絶対良いって言ってる訳じゃなくて、本人がそうしたいっていうのを周囲の力で捻じ曲げちゃってることがいや。
#在宅信奉者でも、施設嫌いマンでもありません
#施設で働いている人たちのディスリでもありません!大好きです!
#完全に施設内のシステムの話

本人は本当にそれで幸せなのか。周りの安心のために本人の気持ちを無視してんじゃないかって。誰のための医療・介護なんだーーって。

そうは思っていても、
「じゃあ例えば介護してくれる家族がいない、島の中には介護資源が不足している。どうやってその人の暮らしを支えるの?」
っていうド正論に提示できる答えもなくまっぷたつに切り伏せられる日々。
御用聞きを始めてみたものの、思ってた以上にお金の問題もある。
結局、その問いに答えを持たずに自分も入所のための診断書を書いたりしている。。。

そんな状況がいやで、今回は初めて介護施設の見学に行くことに!島の方に紹介して頂いたところで、SNSやネットでしこんでた前情報では、
「代表がパンクっぽい」
「なんかミュージカルやってるっぽい」
「寝たきりの人がご飯食べれるようになる案件が多発してるっぽい」
みたいな感じw 結局事前にはあんまり良く分かりませんでしたが、確かなことが1つ。
「そこの介護はすごい」
と。行ってみて話を聞いて感じたこと一言。

介護ってクリエイティブな仕事だったんだ!!めちゃかっこいいじゃん!!

初めて介護する人を、この人プロだなって思いました。
なかなかの衝撃で室原の脳内では終始脳汁ぶしゃー状態でございました。
建物の工夫とか、考え方を聞かせてもらって驚きの連続。驚嘆した時の室原の最上級のリアクション「え!!天才ですね!!!!」を連発してましたw
#安売りはけっしてしていない!

室原のこれまでのイメージでは施設は、1日のスケジュールが決まっていて利用者がそれに合わせて動いていく感じ。そこに本人の意思や自由度がなくて見ていてなんだかな~な感じ。
#ここがシステム問題

でもその施設はそんなんじゃなくて、『友達んち来た』みたいな感じw 流れる時間がひたすらゆっくりで温かい。
#絶対に何も伝わってない自信があるw
#それも良し!!

いろんな話を聞かせてもらいましたが、名言連発!

『施設の時間に合わせるみたいな施設を中心に考えるんじゃなくて、○○さんを中心に考える。相手がどうしたいかを徹底的に考えてその「したい」を予想して備えて、その時がきたらサポートする。それが出来たとき、○○さんも良いし、スタッフの喜びにもつながる』
『この施設の介護じゃなくて、○○さんの介護、△△さんの介護、◇◇さんの介護みたいな』
『利用者と散歩してるみたいな良い風景はいらない。同じ散歩でも、この人が散歩をすることがどう介護に影響するかを考えて介護に活かすことが大事』
『地域によって、どんな施設があればその人の生き方を支えられるかは変わる。この地域ではそれが小規模多機能だっただけ。』

かっけーーーー!!見学行けてよかったーー!!
介護のイメージが変わって、介護する人をかっこいい、憧れるって思いました。なんかもうスタッフも含めキラキラしてました!!
#見学受け入れて頂いてありがとうございました!

そんなこんなで室原の中の1つの結論は、「幸せな老後は作れる!!!」
#なんとも夢のある結論!
#あきらめるなんて1億年早い!


実は下甑では最近、「多職種連携会議」なるものが始まりました(素敵な名前募集中。島弁で集会の事なんていうんだろ?)。
薬局開設に伴い、患者さんたちの情報共有・チーム作りのための会です。診療所、薬局、サブセンター、ケアマネ、訪問介護、訪問看護など島の医療介護スタッフが一同に介します。
そこで、前回この室原とおんなじもやもやが参加者から同時多発的に勃発してきたのですw
#当初の予定時間を1時間以上オーバーする事件w

自分はマイノリティなんだろうなとこれまでいまいち表出はできていませんでしたが、口火を切ってくれた方から始まり同時多発的にみんなの意見が噴出。既存の仕組みだけじゃ、とても下甑の未来を支えられないからみんなで話し合おうということになりました。
#皆同じこと考えてた説

今回の見学で得られたことは、まさにここで活きてきそうで皆に共有したくてたまらない。

目的は皆同じ。「その人が、望む暮らしを叶えてあげたい」
ここからぶれずに進んでいけば、大きな何かが動くかもしれない。

日本の未来が実在する甑島。そこでの挑戦はこれからも続きます。
是非、お見逃しなく!!では!!

7ヶ月の4女。かんろくすげー
成長するにつれ自由度が増す三女。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?