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気付いたら32歳で家具職人になっていた。(その2)

家具工房をやろう!と決意した時は30歳。既婚。子供無し。

ここからどのように家具職人の道に入っていったかを書いていきます。

会社を退社して訓練校に入るまでの話です。

まずは副業として始める

さて、色々と調べてみると脱サラして家具職人になるには訓練校という所の木工科に行くのが王道らしいということが分かりました。

どうやら木工業界は厳しいらしく(産業的に)未経験者を雇う余裕がないところがほとんどなのです。

なので訓練校で基礎的な技術を身につけて木工所や工房に就職する道が1番の近道なのです。

とはいえ、結婚している身。
『会社辞めて訓練校行く!』
と言っても反対されるのはあたりまえ。

どうやって納得してもらおうかと悩んで、まずは本気度を見せようと副業で木工雑貨を作って売ることにしました。

ハンドメイドイベントへ申し込む

思い立ったが吉日!
何も商品もできてないのに3ヶ月後のハンドメイドイベントへの申し込みをしてしまいました。

こうなったらやるしかない。
会社の行き帰り、トイレの中、お風呂そして寝る時も商品案を考える日々。

土日は実家の駐車場を借りて、
製作。製作。製作。

この時に使ってたのは卓上スタンドにつけた丸鋸とトリマーのみ。

今考えると、よくあの機械だけでやってたなと感心するほどです。

デザイン案、図面作成等で1ヶ月。
製作2ヶ月(といっても土日だけなので15日くらい)

まだ木工の基礎も知らないときなので、今見ると良く売っていたなと怖くなります。
(今じゃとても売物にならないレベル💦)

でも、何が大事かというと
その時にできる100%を出すこと!

あの時はあの時にできる100%の力で商品を生み出していました。

そして1番初めに出来た商品がブックスタンドでした。

inahono products(当時はwood in the ear)1番の売れ筋商品として長く君臨し、今もたくさん作ってます。

この商品でメディアに出させてもらったりと助けられる事が多かった・・・のはこの時はまだ知るよしもなく。

この時のデザイン帳を見返すと面白い案がたくさん書いてあるんですよね。

木工の基本も知らなかったから発想が自由。

今では

『これは出来ないな』

とか

『これだと製作コストがかかりすぎる』

とかを無意識で考えてしまうから、無知というのも悪いことではないんですね。

いざイベント当日へ

前日までオイル仕上げをして(部屋の中でやっていたので凄く臭い)、何とか商品も作りあげました。

たしか8種類で5〜6個ずつくらいだったと思います。

当日の夜中の2時まで作業して朝の3時に出発です。

神奈川から名古屋まで妻と一緒にドキドキとワクワクを胸に高速を走らせました。

(その3に続く)


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