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YOELEO R11 & SAT C38 DB PRO インプレッション


はじめに

 前まで乗っていたバイクが5年目を超えてきて、去年の9月頃から新しいバイクが欲しいなと思っていた。本当は去年の9月頃に某社のアルテグラ完成車を注文していたのだが、全く納期が決まらず、今年の6月頃に今年中の納車はできないことだけ決まった。ショップに交渉したところキャンセルさせてもらえたののでキャンセルして、新しいバイク探しが始まりまった。
 納期が不明な状態で9ヶ月以上待った経験から、新しいバイク探しの条件は、
・納期が明瞭で3ヶ月以内に納車できそうなこと
・予算は60万円前後
・新型アルテグラ+ディスクブレーキ
という条件で探した。しかし、この条件で探すと、ロードバイクの供給不足と、価格の高騰によって、メーカー完成車だとあまり選択肢はなかった。そこで、中華系メーカーのバラ完を検討することに。
 近所の自転車屋に相談に行くと、その店では、今回購入したYoeleoや、winspace, ELVESなどの取扱があり、かつ新型アルテグラのグループセットの在庫しているということだったので、各メーカーの納期を確認してもらい、Yoeleoは2ヶ月くらいで納品できると分かり、今回Yoeleoを購入することになった。
 最近では、Yoeleoについてyoutuberの方が取り上げたり、他にもインプレを書いている方もいるが、せっかくなので私もインプレを書いてみました。

筆者の脚力・プロフィール

ライダーの脚力や体重などによって、自転車対する印象も変わると思うので、私の脚力とプロフィールについて紹介する。。

身長 : 168 cm
体重 : 53 kg
FTP : 252 W (富士ヒル、乗鞍ともに67,8分程度)
自転車歴 : 9年
(ロードレースを4年間→月2~3回しか乗らない生活を3年→ヒルクラレース2年間)
使用していた機材:Specialized allez (3年)+Dedachai Nerissimo(6年)
(どちらもリムブレーキで、コンポは105ベース、アルミホイールのみ)

 察している方も多いと思うが、そもそもディスクブレーキもカーボンホイールも、電動変速も初めて使うので、正直言って、今までとの変更点が多すぎて、フレームとホイールの性能を単体ではまともに評価できていない。ので、官能評価の部分は個人の感想になります。

パーツ構成

フレーム : Yoeleo R11 SL ディスクブレーキ 49 cm
ハンドル/ステム : フレーム付属品(400×100 mm)
シートポスト : フレーム付属専用品
ホイール : Yoeleo SAT C38 DB PRO クリンチャー/チューブレス
タイヤ : Continental CP500 TL 28c
STI/ブレーキ/ディレイラー/スプロケ/チェーン : 新型アルテグラ(R8170)
クランク : アルテグラ(R6800) + 左側のみPioneerパワーメーター
ペダル : アルテグラ(R8000)
サドル : TNI LiteFly


Yoeleo R11真横からの写真

フレーム

 タイトルにあるとおり、今回はYoeleoのR11を選んだ。
 YoeleoにはエアロモデルのR12もあるが、私は主にヒルクライムに使用するのでより軽量なR11を選択した。カタログスペック的にはフレーム重量でR11が900 g+/-30 g(54 cm)、R12は950 g (50 cm)、フォーク重量は390 gで同じ。なぜか、重量測定のサイズが違うので比較しにくいが、R11のほうが50 g以上は軽量と考えてよさそうである。フレームの組み付けはショップにお願いしたので、フレーム単体での重量測定結果などはない。
 今回購入したR11のサイズは49 cmのモデルで、リーチが373 mm, トップチューブ長で520 mmになる。R11の場合49 cmが最小サイズなので、筆者(168 cm)より背が低い人には厳しいかもしれない。その場合は、R12には、より小さいサイズもラインナップされているので、そちらを選んだほうが良さそうである。

 また、このフレームの特徴の一つが、完全に内装のみ対応という点である。トップチューブやダウンチューブの周り、ワイヤーやケーブル、ホース用の穴は一切ない。そのため、ワイヤー類はステムの中を通して、その後ベアリングの内側を通ってフレーム内に入る。ここらへんはyou tubeの動画を見ると分かりやすいと思う。今回はもとから、電動+油圧を使う予定だったので、特に問題なかったが、安く仕上げるために機械式コンポを使用する方は、ワイヤー類を通すのが大変なので注意が必要。個人的には、そこまで価格の高くないフレームなので、外装にも対応していても良かったのかなと思う。フレームは内装専用だが、コラム自体は一般的な丸型のものなので、DedaやFSAなどから出ている、内装に対応したステムを使えば好きなハンドルを使用することもできる。ポジションにこだわる人にはいいポイント。

 今回カラーは、ブルースペクトラムを選んだ。アップチャージを払えば、カメレオンカラーやカスタムペイントを選ぶこともできる。カラーについては、一点注意が必要である。それは公式HPの写真と実物の違いだ。私の購入したブルースペクトラムは写真と実物が近いが、twitterなどで見る限り、ピンクオパールは全然違う色に見えた。HPだとピンクに見えないが、twitterの画像ではしっかりピンクであった。塗装自体は、光沢があるタイプの塗装で、キレイな印象だった。また、私が選んだブルースペクトラムは、フレーム下部が濃い青色なので、汚れが目立ちにくそうで良い。
 
 最近では、パワーメーターを使用している方も多いと思う。今回、R11を組むにあたり12速対応のクランク型パワーメーターを用意できなかったので、11速用R6800のパイオニア片側測定のパワーメーターを流用した。そこで、気になるのが、パワーメーターとフレームとのクリアランスだが、下の写真のように、クリアランスには問題がなかった。ただし、チェーンステーにパワーメーター用のマグネットを貼れるほどのクリアランスはなかったが、BB周りがボリューミーな作りになっているので、BBの真上に貼ることでことなきを得た。ちなみに、このパイオニアはベクトル表示をさせずにパワーのみの計測なら、マグネットなしでも測定してくれるみたいだったが、マグネットなし運用すると、何故かダンシングのときにだけパワーが計測されないというトラブルが度々発生したのでマグネットを貼った。

クランクとフレームのクリアランス


ハンドル/ステム

 Yoeleoのおすすめポイントの一つとして、一体型ハンドルが付属するという点がある。内装に対応したステム・ハンドルを買おうとすると結構高いので、17,5660円のフレームに付属してくるのは、かなり嬉しい。付属するハンドルは、H9カーボンロードバイク統合ハンドルバー(バージョン2)という名前で売られていて、単体で買うと27,680円だ。
 今回、サイズは長さ100 mm 幅400 mmのものを選択しました。長さについては、前のバイクではステム長110 mmを使用していたが、ハンドルのリーチが10 mmほど伸びるので、ステム長を10 mm短いものを選んだ。幅については、今までは芯-芯で420 mmを使っていたが、エアロ効果を考えて今回は400 mmを選んでみました。ただ、このハンドルは、若干フレア形状になっていて、実際に測ってみると、ドロップの先端では芯-芯400 mmだが、ブラケット部では若干それより狭くなっていた。

 また私は、中指の長さが70 mmほどで、これは日本人女性の平均より短いくらいなので、とても手が小さい。そのため、ハンドル形状によっては、STIのリーチアジャスターを目一杯近づけても、下ハンを握ったときにブレーキが指にかからない。今回のフレームを買うとき、付属のハンドルで指が届くか不安だったが、結果的には大丈夫だった(だめだたったら、汎用ステム+汎用ハンドルに換装するつもりだった)。ただ、そもそも今のアルテグラはリーチアジャスターの範囲が昔より大きくなっているようなので、そちらの効果のほうが大きいと思われる。

ハンドルを横から見た写真。STIのリーチアジャスターは限界までハンドル側に近づけている。

シートポスト

 R11は専用シートポストが付属する。このシートポストはオフセットシートポストしか選択肢がないので、極端に前乗りしたい場合は、問題がある。私はショートノーズサドルを使っていて、サドル先端をBBセンターから5 cm程度の位置にセットしているが、サドルを目一杯前に出している状態になる。

シートポスト


ホイール

 Yoeleoでは、ホイールもラインナップしているので、せっかくならフレームと同じメーカーで揃えたいと思い、Yoeleoのホイールを選んだ。リムハイトは複数種類あるが、最も軽量な38 mmを選んだ。また、購入したときは、グレードが3種類あって中間グレードだったPROを選んだが、今HPを見るとグレードがPROとPILOTしか見当たらなかった。また、ホイール表面の仕上げも私のは無地のマットだが、今販売されているものはマーブルのようである。このように、日々アップデートしているようなので、今購入すると、微妙仕様が異なる可能性があるので、ご注意頂きたい。
 私が購入した、PROグレードと上位グレードの違いはハブとスポークで、リムは同じらしい。リムについては、HPではリム幅27 mmと書いてあり、今流行りのワイドリムになると。(家にノギスがないので実測はできません)。また、リムテープなしでチューブレス化できるタイプのもので、ショップの方いわく、オーソドックスにいいリムだそう。
 スポークについては、私の購入したPROグレードの場合は、PILLAR WING 20 AERO Spokesというエアロスポークになる。エアロスポークですが、レーシングゼロなどのスポークほど太くはなく、色も黒なので、言われないと普通のスポークにしか見えない。また、PILOTグレードでは、カーボンスポークも選べるようだが、アップチャージが必要になる。カーボンスポークの場合、公称1330+/-15 g、ノーマルポークでは1420+/-15 gなので、90 gほど軽量化できる。
 ハブについは、ラチェット音が爆音。PROとPILOTで違うハブのようだが、カタログからは違いはよく分からなかった。

重量

 納車時に重量測定したところ、ペダルありで7.75kgだった。そこまで、軽量なわけではないが、値段を考えたら十分な重量かと思う。あまり費用をかけずに軽量化するなら、タイヤを28c→25cにしたり、バーテープを薄手のものにするが考えられ、7.5 kgくらいまでは行けそうである。

インプレッション

登り

 登りの感触は、今まで乗ってきた自転車とあまり大きな違いは感じられなかった。タイヤが太くなった分ややもっさりした気がしなくもないが、その程度の違いだった。今回ハンドル幅を狭めたので、ダンシングがしにくくてそのことに気を取られてしまっていたからかもしれない。

下り

 今までより、安定感が増していることがはっきりと感じられた。ただ、おそらく28c+チューブレス化したことが原因だと思う。ブレーキ性能も、タイヤが太くなったおかげで良くなったのだと思う。普通に下ったり、曲がったりする分には、フレームやフォークが頼りない感触はしなかったが、フルブレーキするとフォークがよじれている?ようなリムブレーキでは感じたとのない感触を感じた。ディスクブレーキ化でフォークの片側にだけ強い力がかかっているからこのような感触になるのか、それともこのフレームの特性なのかはよく分からなかった。

ハンドリング

 乗車中のハンドリングというよりかは、乗っていないときの話だが、ワイヤーが完全内装しているので、ハンドルがするする動いて感動した。

まとめ

 絶対的に性能が高いフレーム、ホイールかは分からないが、今の所特に不満もなく、17万円という値段分以上の価値はあるフレームだと思った。

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