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お会式

本日は本休寺での御会式

役員さんとお経の会の方たちのみの参加で、総勢十四名前回同様話したのは…

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コロナと『立正安国論』に関して、以下こんなことを話しましたという内容

今年は日蓮聖人の第七三九遠忌に当たります。およそ740年前にお亡くなりになったということになります。

昨年まで本休寺の御会式では、お会式法要をおこないその後、外部から講師をお願いして記念講演会を行い、その後講師先生とともに食事をすることをして来ました。(写真は去年の猪瀬先生の講演風景)

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今年は新型コロナウイルスの感染症対策のため、予定していた講演は中止し、法要の参列も総代役員さんとお経の会の方たちのみの形になりました。

ワクチンや特効薬ができ、皆様が集まれる環境ができましたら、再び講師をお願いして記念講演を含めた御会式を実施したいと考えています。

昨今アメリカのニュースでは、医薬品会社がワクチンをある程度でき、試験的運用を始めるという話が出てきました。明るい兆しですが、日本人に会うのか?またウイルスが変異することもあるようなのですぐに我々がワクチン接種ができるとは言えなそうです。

さて、今の混乱を見つつ、鎌倉時代の日蓮聖人の生きられた時代を顧みて見ましょう。昔NHKの大河ドラマ『北条時宗』に奥田英朗さんが日蓮聖人を演じられていました。あの折、日蓮聖人が生きていた時代が明確にしめされていました。

日蓮聖人には『立正安国論』という有名な書物があります。中学や高校の歴史教科書に記述されるのは、『立正安国論』です。冒頭で、内乱、飢餓、疫病が流行り民衆が苦しんでいることが書かれています。

この本は、今我々が読もうと思うと本屋さんやアマゾンでいとも簡単に購入できます。しかし、その当時の政治の本当の実権を握っていた北条時宗の父、時頼に宛てに書かれたものです。

『立正安国論』は過激な本だと考えられている方もいるようです。内容はこの世は悪い状態なのであきらめて来世に望みをかけようという考え方、法然さんの浄土宗の教えで、政治家が考えることを否定したというものです。あくまで政治家があきらめる姿勢をしたことへの批判であったことは忘れてはいけません。この世が地獄であり、来世へ望みをかけるを政治家が考えたら、世の中はどうなるでしょうか?もっと地獄にならないか?という問題提起でもあります。

歴史的にみると浄土宗への批判は日蓮聖人以前にもありましたし、批判した人物は一律に弾圧を受けているわけではありません。しかし、日蓮聖人は伊豆や佐渡に島流しになったり、首を切られそうになっています。これは、求められていないのに政治家に上申書を出したという法令違反に由来したと考えられます。

法令違反を犯してまで主張したかったことは、民衆の苦しみであり、あきらめない姿勢の大切さだと思います。

今は、コロナで苦しんでいますし、我慢することも多いと思いますが、明けない夜はないと思います。

あきらめないで生きていくことが大切なんだと思います。といった趣旨の話をいたしました。

ちなみに私は法然さんも好きだし、浄土宗のお坊さんで親友と言える方もいます。十三世紀の日蓮聖人の状況と今は異なる部分がかなりあります。

ただし、あきらめない姿勢の必要性は変わらないと思っています。

現場からは以上です。


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