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本心で願うことに向き合った結果

失意の旅からの帰宅後、しばらくしてからまた連絡してみました。
その時の返事は、ちょっとバタバタしているので、また日程調整させてください!というものでした。その後少し時間を空けて連絡してみるも、返事はなし。二度、三度と連絡してみましたが、いずれも返事は返ってきませんでした。

今までも返事がないことはありましたが、たいていはもう一度連絡すると、すみませんバタバタしてみました!みたいな感じで返ってきていましたが、今回は何度連絡してもなし。
はじめは忙しいのかもと思うようにしていましたが、徐々にこれはきっと終わりなんだろうと実感していくようになりました。

リアルの知り合いになれなければ、いつか終わりが来ると当然思っていましたが、その時は音信不通ではなく、何か説明をしてくれる誠意があるのではないかと、勝手に期待していました。
誠意と言っても、こちらが勝手に誠意が生まれてもおかしくないちょっと深めの関係と思っていただけで、相手からしたら顔なしさんとの暇つぶしのチャットだったかもしれないですよね。

これは終わりなのだ、ということを徐々に受け入れていく日々は本当にしんどかったです。
大切な人と音信不通になった人のnoteとかブログを、読み漁りました。同じような境遇の人がいるんだという謎の安心感。
自分にとっては、大袈裟でなく人生一番の出会いという気持ちがあったので、そんな人と二度と会えず、話せず、という事実は、まさに絶望でした。

その頃のメモ日記。

悲しく辛いけど、後悔はない、という感情は初めて。自分は今初めて人間らしく生きているのかもしれない。知らなかった感情を色々と教えてもらったよ。
辛くてしんどいけど、かすかに人間らしく生きている自信のようなものもある。でも本当にかすか。まだわからない。
ハッタリでもいいから生きていこう

これは本心でした。
辛い結果ではありましたが、本気で人を好きになるのは本当に人生で初めてのことだったので、それは間違いなく自分にとって大きな一歩でした。
「ハッタリでもいいから」というのは彼がよく言っていた言葉でした。最初はできないかもしれない、自信もないかもしれない、でもとにかくやってみる。その積み重ねが、ハッタリを真実、事実にしていく、ということだと思います。

人を好きになって、もちろん相手に迷惑をかけた部分はあったかもしれませんが、自分なりにその関係をリアルなものにしたいと願って、アクションしてみた。自分が本心から思う願いを叶えようと動いた。自らの心にきちんと向き合ってこなかった私にとって、それは本当に大きな経験でした。

それにしても、最初は女性と装ったチャットからスタートして、男性であることをカミングアウトして、それでもチャットを続けてくれて、たくさんの話をして。約半年、相手の方は拒絶せずよく付き合ってくださいました。
よく周囲から「その優しさはいらないね」と言われると話していました。優しい嘘はあとで辛いけれど、それでも心からの感謝しかありません。

このように一旦終わりを迎えたはずだったのですが、この一ヶ月半後驚くべき展開があります。そのことはまた書きたいと思います。

2023年の年始に少しずつカミングアウトすることを決意して、彼とのチャットを続ける一方で、いろんな本を読んだり、ゲイの知り合いをつくるようなアクションもしていました。
その活動や、このチャット相手である大事な人の喪失などが相まって、カウンセリングを受けてみようとも思い立ちます。

そのあたりの話もしていきたいと思います。

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