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人生で初めて恋愛感情と向き合った

オンラインチャットの彼との話は、これで終わりにします。


一生モノの出会いの終わり

音信不通からのチャット復活。そしてまさかのインスタ交換。このまま一歩一歩進んでいけば、もしかしたら実際の知り合いになれるんじゃないか。自分の人生を変えようと試みるきっかけをくれた人と友人となり、今後の人生の中で付き合いの深さはわかりませんが、その関係を多少なりとも続けられたらどれだけ幸せなことか。行動することでこうやって未来は開いていくのか。そんな気持ちでした。

当時のメモ日記。

はあ、片想いって辛いね〜
この気持ちにとことん向き合うのか、忘れるために離れるのか、毎日迷う。
でも友人になりたいんだよ、、、
人生最大の事件なんだよ、、、
インスタ交換したからもう友人?
実際に会ったとしても、きっとまた絶対会いたくなる。
そんなん地獄だろうか、、、

しかし実際には、インスタの交換が関係性の終わりを告げるものでした。
いつもの通り2週間のペースでチャットに誘いましたが、返事がありません。その後も何度か送ってみましたが反応はなし。不思議なことに、インスタのストーリーは見られているし、投稿にたまにいいねもされるのです。

そんな時に偶然にも彼の住む地域の近くへの出張が入ったのです。それで思い切ってインスタのDMに連絡してみました。
しかし1日経っても返事はありません。DMのタイムラインを見てみると、なんと既読にもなっていませんでした。
その時、あ、見てももらえないんだ。これはもう確実に終わってるな、と思いました。

終わりという事実を受け入れる旅の始まり

その日の夜は姉と外食の予定でした。姉が職場でパワハラに苦しんでいて、その話を聞くことになっていたのです。
待ち合わせ場所に向かう途中、涙が止まらなくなってしまいました。歩きながら、何度拭っても涙が落ちてくる。コンビニでタオルを買って、それでも止まらない。人目がつきにくい場所に行って、号泣してしまいました。
一生モノの出会いだと思えるような人を失った事実があまりに苦しくて辛くて、これは自分だけで抱えるのは無理だと思い、翌日にどうしても話を聞いてほしいとカウンセリングのメールをしていました。
そして、姉の大変な話を聞くのだがら、自分がこんな状態でどうすると気持ちを奮い立たせ、姉との食事に向かいました(その食事の場で、姉にはゲイであることを伝えました)。

カウンセリングでは軽く過呼吸気味になるぐらい号泣してしまいました。その後のメモ日記。

昨日は感情を出させてもらうカウンセリングだった。思い切り泣いてしまったし、なるべく自分の正直な気持ちを吐き出した。今の感情をなんと名づけるかと聞かれて、外に出たい出たいと湧き起こるような感情だったので、火の玉と名付けた。
今朝少し気持ちは重たい。この火の玉のような感情を自分に馴染ませていきたい。ジワーッと体の中に同化させていきたい。たぶん取り払うのは無理。落ち着かせながら自分に取り込んでいく。たまに飛び出してくるかもしれないけど、しっかり自分の中に受け入れていく。そんなことを思った。

その後も、どういうつもりかはわからないのですが、インスタのストーリーは見られているし、共通の趣味の話題について発信すると、いいねをもらえる時もありました。ふと気づけば、一度送ったインスタのDMも既読になっていました。
もう会うことも話すこともないだろうけど、一応インスタでつながっているということが、何とも不思議な感覚で、自分が初めて恋愛感情と向き合い、自分なりに行動してきた痕跡のようにも感じられました。

本当の終わりを迎えて思うこと

これは昨年の秋の話ですが、半年ほど経った最近のこと。インスタのフォローが外されてしまいました。本当に本当にこれで終わったのだなと、胸がウッとなりましたが、一方で「終わった」ことへの、少しホッとするような気持ちも。もうこのことに感情が振り回される、人生の一つの時期は終わったのだと。

最後の最後にインスタのフォローが外されて、改めていろんなことを思いました。
ストーリーは見られているし、たまにいいねされるので、勝手にこの不思議な関係性は続いていくのかなあと思っていたのです(会うことも話すこともないけど)。
でも彼は気を遣っていて(インスタも断れなかったんだろうし。こちらからつながりたいと言ったわけではありませんが)、そろそろいいかなと思ってフォローを外したのかも。ストーカーになるんじゃないかと怖かったかもしれません(そうなら本当にごめんなさい)。
正直なところ、自分の精一杯の気持ち-人生を変えるきっかけをくれた尊敬する人-というものを知っていながら、それでもフォローを外されるということは、いくら自分が誠実な気持ちを持っていたとしても、相手がそれを尊重してくれるわけではないし、相手にとっては重い、ウザイ、怖いだけかもしれないし、人間関係は自分の気持ちだけで成り立つものではない、ということを改めて学習しました。

今までの人生では、対外的には女性とお付き合いしようとしてきたし、ゲイであることはわかっていて、少し気になる人がいたとしても、深追いすることは半ば本能的に避けていました。
そんな中で、おそらく初めて本気の恋愛感情と向き合いました。それがストレートの人で、かつオンラインチャットサービスの相手、というどうにもならない相手でしたが、自分なりになるべく相手に迷惑はかけずに、自分に正直に行動したつもりです。
できれば会いたいと言うこと自体が迷惑だったとは思うので、そこは威張ることはできないのですが、ダメならすぐ引いたので、そこはご容赦ください、、、

とにもかくにも、人生を変えようと思うきっかけをくれたのは、確実にその方なので、もう会うことも話すこともないでしょうが、その感謝の気持ちは胸にしまって、これからの人生を歩んでいきたいと思います。

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