金の首飾り

「ゴールデンイヤリングス」という
甘く切ないジプシーの歌がある。
「ジプシーが真実だと知っていること。
それはこの金の耳飾りをしているときは
わたしはあなたのもの。愛しているの」

ハンガリーのジプシー民謡を
「星影のステラ」と作曲した
ヴィクター・ヤングが
映画のために書き下ろし、
マレーネ・デートリッヒが歌った。

ペギー・リーがカバーして有名となり、
レイ・ブライアントが珠玉のピアノで
この曲をジャズのスタンダードにした。
寺井尚子がヴァイオリンで聴かせ、
西城秀樹がハスキーヴォイスで囁く。

那須のパン屋のクローチェのマダムが
この曲を知りたがっていた。
お兄さんがジャズピアノを習い始めたとき、
弾いていたのが耳に残っているという。
きっとレイのピアノをコピーしたのだろう。

この「ゴールデンイヤリングス」は
「レイ・ブライアント・トリオ」という
1957年のアルバムで聴くことができる。
僕が最も好きなジャズナンバーの1つだ。
何回聴いてもいいなあと思ってしまう。