『小川未明童話集』

小川未明は1882年に
新潟県高田市に生まれた、
我が国では初めてと
言っていい童話作家である。

どの童話も短いものだが、
子供や自然への愛情に
満ち溢れたものなので、
心がほっと温まるのだ。

新潮社の文庫から
『小川未明童話集』という
タイトルで発刊され続け、
80版も版を重ねている。

この童話集には有名な
『赤いろうそくと人魚』
『月とあざらし』など
25編が詰まっている。

人として大事なものは何か、
日本人の良さとは何か、
自然とはいかなるものかなど、
考えさせられるものばかりだ。

100年近くも前に書かれたが、
決して古くなどない、
新鮮な感覚を抱ける
優れた作品ばかりである。

子供が持っている純粋で
透明な視線を大人になっても
持ち続けなければいけない。
そうしたことがわかる作品である。