海棠は睡花なり

庭の海棠が咲き始めた。

大きめのピンクの鈴のよう。

うつむき気味に咲いているのが

とってもいじらしい。


その可憐な花の美しさは

楊貴妃にも例えられ

「海棠の眠り未だ足りず」

と寝姿を形容している。


そんなことから

海棠の花言葉は

「美人の眠り」「艶麗」

「温和」である。


しかし海棠という名は

あまりに堂々としていて

まるで相撲取りの

しこ名のようである。


中国の花木だから

仕方ないかも知れないが

もう少し端正で可愛い

名前でもいいではないか。


となると姫梨林檎とか可憐花

なんていうのはどうだろう。

そんなことを考えていたら、

素晴らしい名前が見つかった。


楊貴妃にあやかった

「睡花」という名があるのだ。

この名であれば海棠の

可憐な花にぴったりである。