大変なときこそ

いっぱいいっぱいで

ゆとりがまったくなく

顔も体も硬直して

頭が痛くなって

どうしようもないとき

人に優しくすることなんて

とてもできなかった


でもそんなときにでも

そんなときだからこそ

自分が大変なときにこそ

人に優しくできていたら

優しくできる人だったら

どんなに良かっただろうと

今になって思ってしまう


もしも自分が大変なときに

相手を思いやる気持ちを持てと

親から言われていたら少しは

違っていたかも知れないけれど

そういうときには

負けないで頑張りなさいと

言われていたようにも思う


自分が負けずに強くなれると

人にも強くなれと言ってしまう

弱い人の気持ちを考えられず

困難に立ち向かえない人や

乗り越えられない人を

蔑んでしまっていたかも知れない

最低の人間だったように思う


自分が大変なときこそ

人に優しくなれる

人が大変なときは

さらに優しくいたわれる

そうした人間になりたい

今からでも決して遅くはないと

そう信じて生きていこうと思う