アマガエルの点灯

菖蒲咲く小沼には
靄がかかっていた。
薄暗い梅雨の朝、
小さな光が見えた。

小沼のほとりで何かが
光って点滅している。
そばに寄ってみると
菖蒲の葉にアマガエル。

カエルの体の中で灯りが
ポッポッと点滅している。
何と食べたホタルが
光を放っているのだった。

アマガエルがホタルを
丸呑みにしたのである。
自然界は想像だにしない
不思議なことが起きる。

ポッポッポッ 光を放つ アマガエル 京太郎