野にひとり

人がひとりもいないところにいたい

遠くに山脈が見え、川のようなものが見え

森や畑やたんぼなども見えるところ。

空は青く、雲がいくつか浮かび、

そよ風が頬を撫でる。

そんなところでぼーっと何時間も

ひとりで過ごしていたい


草の上に大の字に寝転ぶ

青い空から日の光が降り注ぐ

寒くもなく暑くもなく

とても気持ちがいい春の日差し

目を閉じると、鳥の声が聞こえる

シジュウカラ、ヤマガラの囀り

アカゲラが木を突く音、

遙か遠くにカッコウの響きが聞こえる


ひとりだけの時間と空間

じっと噛み締めるように味わう

自分の息を感じ、胸の鼓動を感じる

たったひとり、孤独のしあわせ

孤独は果てしなく寂しい

寂しいけれど哀しくはない

まだ生きているという実感

それがじんじんしてくる