頑張れより頑張ったね

オリンピック選手に言われたことがある。
「みんな頑張れって言うんですよ。
でもこんなに頑張ってきて、
これ以上頑張ることなんてできない。
だから、頑張れって言葉だけは
言わないで欲しいんです」

確かに頑張っている人に
頑張れって言うのは酷だ。
それも限界まで頑張っている人に
頑張れって言うのは尚さらだろう。
でも何でだろう?
気軽に言ってしまう。

じゃあ、なんて言えばいいんだろう。
それは「頑張ったね」と言うのだ。
「頑張れ!」でなく「頑張ったね」
頑張っている人には
「頑張りましたね」と言って微笑む。
それがどれだけほっとさせるだろう。

どんな一言も安易に使うなである。
気安く言うんじゃないと
肝に銘じるべきなのである。
そうでないと人を傷つけてしまう。
デリカシーのない人間になってしまう。
だから十分に気をつけて言おう。

「頑張れ!」でなく「頑張ったね」。
受験勉強をしている子供にも
レギュラーを獲ろうしている青年にも
朝から晩まで働いている人にも
育児と仕事を両立しているお母さんにも
「頑張れ!」でなく「頑張りました」。
これからはそう言って微笑もうと思う。