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嵐③ 相葉雅紀のソロ曲推してみた。

相葉雅紀、成長する緑とマワるスーパーアイドル

別に自担だからスーパーアイドルとかのたまってる訳ではなく、昔ヒロミさんが番組でつけた「スーパーアイドル相葉ちゃん」に由来していますが。
相葉さんは正直、ある時期までずっと私のツボ曲ばかりで、それが彼の「ぐるぐるソング」(後述)でした。が、ある時期から少し変わってきます。あのスーパーアイドルも大人になってゆくんだなぁと、そんな当たり前のことすらしみじみ感じさせるソロ曲変遷。
とはあまり関係なく(少し関係しますが)、やっぱり私の好きなソロ曲をただただ推します。←

『Friendship』

大野さんの項での前置きに書いたとおり、私は「Time」収録のこのソロ曲パフォーマンスを見たことによって相葉担へと落ちました。これからその話を懇々と語ります。

そもそも、この曲自体がとても好きなんです。メロディーはきらきらとしていて明るく、心地良いテンポ。歌詞を含めて、まさに「アイドル」が歌うべきそれっぽい。相葉さんはソロの歌詞を自分で書くタイプの人ではありませんが、どちらにしろとても彼のイメージに合った曲が与えられているし、また選ばれているな、と感じました。
本人のことであり、グループのことを歌っているかのような、特に『運命的な五叉路~』の歌詞にグッと(もしくはキュンと)した方も多いのではないかと思います。少なくとも私はそうです。別に本人が書いてなくてもします。
この歌詞は見る人が見たら、それこそアイドルという偶像が歌うに相応しいという意味を逆手に取って、一見すると「現実味のない」「ありきたりな」「キレイゴトの世界観」かもしれません。けれど、私はそれでもいい、それがいいと思っているのです。それが、「相葉雅紀というスーパーアイドルの称号を頂いた彼の背負ったもの」だと、感じるからです。
どんなにキレイゴトの世界観でも、それを欲する人もいます。リアルすぎてグサグサと心に刺さる歌詞や曲が聴きたい時もあれば、フィクションの世界に入り込んだような、ストレートに夢や勇気や希望を与えてくれる、そんな歌が聴きたいときだって、あるんです。だからこそ真っ直ぐで伝わりやすいメッセージ性の強い曲は、結果的に多くの人に愛されるのではないでしょうか。
凝ったメッセージ性は一部の人にはガッツリ刺さると思いますが、アイドルソングというのはえてしてそういったコアな層を狙うということはあまりしません。そして、それがアイドルソングの身近さであり、親しみやすさとも言えるのです。単純なメッセージは解釈が広くしやすく、多くの人が自らに勝手に投影しやすい。というのもひとつでしょうね。

さて、私が相葉担に落ちた『Friendship』パフォーマンスの話ですが、Timeコンサートツアー映像の話です。
イントロ部分で出てくるのは、いつものようにみんな同じ格好をしたJr.たち。白いツナギに黒のハット、そして何よりちょっと大きめな赤い手袋が印象的でした。そして登場する、相葉雅紀。オレンジのTシャツにサスペンダーにデニム。そしてぴょこぴょこと踊りながら、時には手を振りながら、笑顔を振りまく彼。
これは何よりJr.の衣装の印象も強いのですが、私は思いました。「夢の国みたいだ……」と。夢の国というのは千葉県にあるあのねずみさんの国です。そう。Jr.の大きな手袋が、なんだかあのねずみさんを思わせる。ともすれば、サスペンダーした踊っている相葉さんは、グー○ィーのようだと。(言うのかよ) また、キラキラしたメロディーと、カラフルな照明演出がその気持ちを増長させてゆくのです。
そんなフワフワとした気持ちで見ていると、あっという間に曲は大サビ前の盛り上がり部分へ。間奏明け、落ちサビ前にもう一度サビの歌詞を繰り返すところがあります。『溢れてる~』と始まり、思えばここから相葉担に落ちるカウントダウンが始まっていました。これは映像を見ないと伝わらないかもしれません。が、あえて書きます。サビの歌詞の、『絶対的に君の無邪気な笑顔が映ってる』……ここで、カメラは顔のアップになります。そして。
『映~ってる~』と歌いながら人差し指を頬に当て、くしゃあっと顔を歪めて満面の笑みを見せる、相葉雅紀。
この瞬間、気付いたらもう落ちていました。これはもう、静止画というよりは、動画(映像)で見ないとおそらく、この気持ちは伝わりません。可能ならばぜひ見て下さい。「これが俗に言う『キュンとする』ってやつか…!」と思った瞬間でした。「無邪気な笑顔はお前だよ」という瞬間でもありますね(笑)。正直、そのあとから落ちサビなんですけど、そこの破壊力がいつも強すぎてアウトロまでしっかり見られないことも多々。と、少し大袈裟に言ってみる。
あんなにも夢の国感のある曲を歌い披露し、そして「天然」と呼ばれる種のアイドルでありながら、なおかつこの人はこんな笑顔までできるのか。相葉さんて夢の国の人だったのか。そんな錯覚すら起きるレベルの、『無邪気な笑顔』だったのです。私は笑顔が素敵な人が好きです。落ちないわけが、なかった。
おおよそ映像の思い出で恐縮なのですが、こればかりは仕方ないのです。その映像を見て相葉さんに落ち嵐に落ちて五年強経ちましたが、私は今でもこの曲を聴くたびにあの笑顔が脳裏に蘇ってしまうのですから。

余談ですが、『Friendship』は「アラフェス'12」でもパフォーマンスしています。こちらでは、相葉さんも赤い手袋を片手に嵌めていて、モニター映像でも印象的に手袋が使われています。しかも、途中からメンバーが『五叉路』のごとく花道から歩いてきて、センターに集まり、バックダンサーをしてくれます。
そんなわけでお祭りではだいぶ感動的演出になっていますが、翔ちゃんの項でも書きましたように「ソロ曲の演出」としては断然、前述のTimeコンverを推しています。(最初に見た補正もあるとは思いますがそれを含めても)
このアラフェスでのパフォーマンス、そして振り付けを改めてしっかり見た時に思ったのですが、あの手袋は別に夢の国のねずみさんを意識しているわけではなくて、『五叉路が一つにつながる』という歌詞に合わせてそれを強調するためにああいったアイテムを使っていたのかな、と。(実際、その歌詞の部分で手のひらを広げた状態から人差し指を立てるふうにするのです)
……とは思いましたが、結局のところ私の中での彼の「夢の国感」は消えることはなく、むしろ増していくのでした。それはまた、後述。

私が映像を持ってないという理由で細かく言及できないというところでいうと、『Hello Goodbye』(「Dream"A"live」収録)があるのですが、この曲、個人的には『Friendship』に似ています。つまり「ぐるぐるソング」なのです。
『Friendship』も『Hello Goodbye』も、ひたすらサビが頭の中をぐるぐるするのです。意図的に、そういうふうに作られた楽曲になっていると思います。あまり凝ったつくりではなく、なんというか、子供向けみたいな感じとも言える。『Hello Goodbye』においてはもはや歌詞上でもマワっています。メロディーラインがキラキラしているのも、テンポ感も、個人的には似てるポイントですね。
実は一応『Hello Goodbye』は「アラフェス'13」でパフォーマンスされているのですが、散々書いてきた理由によりあまり言及しません(途中から他メン来ちゃうし)。
ただ、彼はこの曲の間奏でブルースハープを吹きます。この原曲は2008年ですが、それよりもっと前に彼はサックスをコンサートパフォーマンスに取り入れたことがあって、気胸を患ったことを経て出来なくなってしまいました。そういう流れを知っての、『Hello Goodbye』のブルースハープ。2008年の映像を持たない私には、アラフェスで披露されるそれでも充分にグッときてしまいます。果たして、当時の映像を見たらどうなってしまうのやら……(苦笑)
この『Hello Goodbye』も曲だけで充分に好みの曲なのですが、翔ちゃんのソロ曲『このままもっと』と同じ人が作詞曲をしています。道理でどちらも好きなわけですね。

「ぐるぐるソング」についてもうひとつ、というところで『いつかのSummer』(「One」収録)もあります。これも映像を持たない曲なので細かい話はしないのですが、実はこの曲も歌詞上で「マワって」います。しかも、やはりサビがぐるぐるする曲のつくりをしている。
『いつかのSummer』『Friendship』『Hello Goodbye』は曲を作ってらっしゃる方がどれも違う方ですが、根本的には近しいものがある曲になっています。それこそが「ぐるぐる」。相葉さんにこういう曲を、という明確なイメージが、作ってらっしゃる人達にあるような感じしかしません。そして私は見事にその戦略にハマッたうちの一人です。
この「繰り返す」手法は子供向けの曲やアイドルソングに多いパターンで、わかりやすくてキャッチーです。メッセージ性が単純で真っ直ぐであればあるほど伝わりやすい。特に難しいことは言わない。「複雑化させない」「みんなに伝わる」それを大事にしている感じがします。
彼は自分で詞を書きません。けれど曲を選ぶ権利はあります。作って下さる方が「こんなメッセージを、相葉雅紀に伝えてほしい」もしくは選ぶ彼自身が「伝えたい」のだとすれば、彼のソロ曲の歌詞が夢や希望や仲間が描かれる明るい世界の中、ひたすらぐるぐるマワっているのは、なぜなのか。
それは、彼のパフォーマンスに表れているのではないかなと、「想像」します。そんな話も交えつつ、次の曲の話をします。

『Magical Song』

「僕の見ている風景」収録のソロ曲ですが、このアルバムは実質、私が嵐にハマッて最初にきちんと自分で購入して、しかもそこから新しく刻まれる嵐の歴史の最初でもあります。もちろん、前述の曲を聴いて予習はありましたが……そこへきて、この曲。
ざっくり言うとディスコポップですが、正直、たまげました。曲を聴いての時点でもそうですが、もっとたまげたのは、パフォーマンスです。衣装はなぜか豹柄とドットが基調で、ハットにハーフパンツ。しかもジャケットには電飾の演出付き。ステージ登場の時点(照明が明るくなる前)では、どこぞのお調子者みたいな「マジカルソング」と文字が流れてくるサングラス。そして何より、それが似合ってしまっている、三十路を前にしたアイドル相葉雅紀という現実への驚愕。まとめると、それが全ての曲でした。今でも聴くたびに名曲だと思います。
余談ですが、当時曲中の『YEAH!』がどうしても『ひぇー!』に聴こえるというイジりが、ファンだけではなくメンバーからもされていました。そんなネタ感がありつつも、ディスコポップとしてのキャッチーさはしっかり備えいつ聴いても楽しい、まさに衣装と共にお祭りなアイドルソングに仕上がっています。
パフォーマンスといえば、振り付けも可愛いで評判です(私の中で)。『このときめきで~』のところで手でハートを作ってどっきゅん!な振り付けがたまりません。この曲はSceneツアー「スタジアム版」「ドーム版」そして「アラフェス'12」でやっていますが、この振り付けが一番映えて収録されている「スタジアム版」がもちろん最推しでございます。

ディスコソング……ということは、ミラーボールなのです。やはりこの曲も例に漏れず、「マワって」います。振り付けはもちろん、歌詞でも「マワして」います。なんと、これも「ぐるぐるソング」。どれだけメッセージ統一されてるんだよ!と、その一貫したイメージにはもはや脱帽レベルですね。
実は相葉さんの「ディスコソング」は数年後、進化した形で再来することになるのですが……それはまたちょっと、後述させて頂きますね。

『「じゃなくて」』

「Beautiful World」収録のソロ曲で、鍵括弧を含めて曲のタイトルです。順番的には『Magical Song』の次にこれだったわけですが、タイトルからして何やら攻めてる感は満載。とにかく、発売前から楽しみで。結果的に期待を裏切らない、また違ったアプローチからのアイドルソングと相成りました。

しかしこれまた「ぐるぐるソング」だったのです。もう、わかりやすく「繰り返し」手法を使ったサビ。二番サビ以外、メロにすら入っている。ひたすら繰り返される、「じゃなくて」。脳内ぐるぐる率も、今までの曲を越えて自ずとナンバーワンに。
でも、繰り返すのには「強調」という意味があります。この曲で「じゃなくて!」とひたすら繰り返しているのは、鈍感な女の子に恋心を気づいてもらえない男の子。「もう、もう、そうじゃなくってさぁ!」そんな情景が浮かぶような、「地団駄を踏む男子のかわいらしさ」の部分を強調する、それが「じゃなくて」なのだと私は勝手に思っているわけで……「かわいい」で許される男子。それこそが、アイドル。それこそが、相葉雅紀、というわけです。手前味噌。(今更)

この曲のパフォーマンスで私が思ったことといえば、『Friendship』以来の「夢の国再来」でした
まず衣装が、サスペンダーと、ジョッパーズ。白シャツの大きな襟に入っている柄は、捲った袖と同じ柄になっていてそこはかとないオシャレ。ちゃんと足元がアップになったりするのですが、ボーダー靴下の色が左右違えていたり、どこを取ってもかわいいです。そしてやはり漂うグー○ィー感。(譲らない)
更に、振り付けも椅子を使ったり、スカーフを使ったり、普通の振り付けの他にも色々細かいことをやっています。今までの曲に比べると結構ストーリー性が強い曲なだけあって、ちょっとミュージカル調な雰囲気さえ感じました(振り付けが)。『君のせい~』とかで指差しという分かりやすい上に間違いないヤツも大好きなのですが、個人的には二番サビの歌詞に合わせた振りを組み込んでる感じが可愛い&カッコよくて好きです。『オシャレだし』とか『ドライブ~』のくだりあたり。
足元が度々アップになるだけあって、今までのソロ曲ではあまり無かったと思われるステップが活きた振りとかも見所ではないでしょうか。

相葉さんのソロ曲としてはこの翌年、『楽園』(「Popcorn」収録)という疾走感のあるキラキラメロディーな曲を発表するのですが、これはあまりぐるぐる系ではないかな?と音源の時点で思っていたら、そうでもなかったというオチでした。ある意味、安心したとも言いますが。
『楽園』はパフォーマンスで腕を上げてぐるぐるマワします。しかも、これまた振り付けがアイドル全開です。今までのソロ曲の振り付けもなかなかのアイドルっぷりなのですが、個人的に『楽園』の振りはパッと見た瞬間「うわぁアイドルだ」ってすごく思ったので、感覚的にそう思わせるところがあります。振り付け的に言えば「『ときめき』再来」でもありましたし。(個人的には『Magical Song』の『ときめき』の方が好きなんですが)(でもテンポがそもそも違うので、『楽園』の振りにはアレが合っていますよね)
しかし、いくらこのコンサートおよびアルバムのコンセプトが「ポップ」だったからといって、この時点(三十路目前)にしてアイドル感を増し増しにしてくる……その意気や良し、でしょう。むしろどんと来い!とすら思っていました。何度も言いますが、それが成立するのがアイドル、でいいのです。そしてそれこそが、映像越しに茶の間にも伝わる『ステージの魔法』なのでしょう。
『楽園』の振りのうち、ちょこちょこ私には『キラッ☆』という擬音が聴こえる……というか、ついて見えます。漫画の書き文字のように、その瞬間そこに見えます。はい。割と本気です。たぶんあれが魔法です(笑)
それにしても、ここまでのソロ曲(時系列的に)『いつかのSummer』『Friendship』『Hello Goodbye』『Magical Song』『「じゃなくて」』『楽園』……タイトルだけ見ても、何だかもはやアイドル感を通り越して平和の象徴感が半端ないよ、相葉さん。と思っているのは、私だけなのでしょうか。(そう考えると「じゃなくて」に関してはちょっと異色ですね)

『Disco Star』

これは「THE DIGITALIAN」収録の曲なのですが、この曲を語る前に、この前年のアルバムのソロ曲についてまずお話しようと思います。

「THE DIGITALIAN」の前年に「LOVE」というアルバムが出ました。そこに収録されたのが、『夜空への手紙』。タイトルからも少しわかるように、この曲は今のところ相葉さんのソロ曲の中で群を抜いて異色なものになっています(2015年春現在)。
これはおそらくアルバムコンセプトの影響もあったとは思うのですが、なんと、ちょっと大人になっています。静かにささやかに始まる優しいメロディー、今までとは毛色が違う……なんてものではありません。相葉さんの歌い方自体、今までの曲とは違います(まぁジャンルが変わっているので当然といえば当然なんですが)。そして、今までにないほど、ストーリー性のある切なげな歌詞。メッセージ性も強いです。私は最初聴いたとき、どうした?やはり三十路を超えるとこんなにも人って大人な感じになるものなのか?とぼんやり思いながらも、まぁ「LOVE」自体が大人っぽい感じのコンセプトだしなぁ……なんて思って聴いていました。
でもね、作詞しているのはかの『Friendship』を作詞曲した方なのですよ。どうやらコンサートのパンフレットのインタビューによると、その方にお願いして、こういったふうな世界観を、とかこういう感じで、というのを相葉さんが直接伝えて、書いていただいた詞なんだそうです。なぜ、急にそんなことになったのか。少し、疑問もありました。
ここからはちょっと又聞きの又聞きみたいな噂レベルの情報なので確かかどうかは微妙なのですが、この『夜空への手紙』の詞は、相葉さんの近しい人に亡くなった方がいて、その人へ向けてのメッセージを込めたかったとか。……ということを、どこぞで耳にしました。(これについては私の中にソースはないので、話半分くらいで聞くか、自ら調べて下さい)だから、こんなにもメッセージソングなのだなぁ……と、急にしみじみしました。しかしそこは流石『Friendship』を作った方、ピュアなイメージはあの頃のままに、けれどそこに彼の伝えたいというメッセージを込めながら、やはり真っ直ぐな歌を届けようとしてくれているな、という印象ですね。
この曲はパフォーマンスも今までとだいぶ変わっています。何しろ、最初、ステージに座っている。そして立ち上がって、胸元を押さえて懸命に歌う姿が印象的です。そもそもダンス曲でないこと自体が、なかなかの異例。(そりゃそうでしょうけれども)「伝えたい」という強い意志が伝わってくるような、どこかを真っすぐに見つめる眼差し。そして、大サビ演出では羽根が降ってきて。それはまるで、空から見守っている誰かの羽根のような、そんなイメージ。……このソロ曲、モニターにMVが流れるのですが、その映像の中では涙を流すシーンさえあります。歌い終わった相葉さんの頬も、濡れていました。それは涙だったのか、汗だったのか。
三十歳という節目を越えて、そしておそらくアルバムコンセプトの甲斐もあって、相葉さんは少し、いつもと違うソロ曲を歌うことになったのです。いつもはノリノリ、ぐるぐるマワるアイドルソングでしたが、こればかりはしっとりと歌い上げるメッセージソングでした。
しかしながらメロからサビにかけて、メロディーラインばかりはバラードになりすぎず、哀しくなりすぎず、少しポップさも残しながらという感じが、夜空の星を感じるような今までとは少し違った意味の「きらきら」感のある音のつくりで、相葉さんのソロ曲らしい「アイドルらしさ」が残されていて、これはこれでまぁ、良いなぁ……と思わされてしまった相葉担でした。自分で言うのも何ですが、ちょろいほうです。

さて、そんな『夜空への手紙』で大人感を出してきた相葉さんの話を挟みまして、その翌年に打ち出してきた『Disco Star』の話をやっとします。

前述しましたが、「THE DIGITALIAN」収録です。コンセプトは、タイトルのとおり。そして、前年そんな少し大人になったメッセージソングを歌っていた彼のソロは……その名も、『Disco Star』
そう、まさかのディスコポップ再来でした
しかもデジタリアンなだけに、言ってみればデジタルディスコポップです。前述した『Magical Song』以来のミラーボールソング。そんなジャンルはありませんが、もはや二回目なので勝手にそう呼びます(元々私の文章には、私が勝手に呼んでいるだけの単語が色々出てきます。御了承下さい)。つまり、そう。「ぐるぐるソング」再来。……どうやら、アイドル的見地の彼にとって、大人になってみたのはただの寄り道だったようです(だってコンセプトが以下略)。なんか、本当はもっとデジタルでクール系をやろうとしていたんだけど、この曲に出会ってこっちになったそうです(パンフレットより)。逃げられないんですね、この方向性からは……(笑)
しかしそれを好んでいる私にとっては待ってましたと言わんばかり。ウキウキでアルバムを聴きました。実は、歌詞を書いている人は『Magical Song』と同じ方なのです(作曲は違う方なのですが)。しかし今回、再びのディスコソングですよ、ミラーボールですよ。『Magical Song』を彷彿とさせる、と言っても間違っていないはず。でも同時に、ちゃんと進化しています。それはもしかしたら、「デジタリアン」だったからかもしれない。三十路を過ぎたから、かもしれない。両方かもしれない。とにかく、こうして彼のディスコソングは少し大人になって帰ってきました。
『Magical Song』ではイケイケで乗っていたお立ち台も、『Disco Star』では少しばかりベテラン感が出たんじゃないかな、なんて思います。何しろ今回のイメージはパンフレットによると「週末スター」らしいですから。多分、『Magical Song』で毎夜踊ってた人も、年月経ったら毎夜とかって元気はないけどせめて週末はハジケるぜ!っていう『Disco Star』になったんじゃないでしょうか。私は勝手にそう思っています。「ディスコソング」ということで歌詞の言葉のチョイスがちょっと古めなのは前からですが、歌詞の内容も少し大人にしたのではないかな?と、思わなくもないですね。

この文章を書いている時点で、私はまだパフォーマンスを見てはいません(この辺りが在宅の弱いところではありますね)。けれど、パフォーマンスを見る前から既にこの曲を推したかったから、この記事に今回こうして書きました。私には見えます。お立ち台的なステージでぐるぐるマワす彼の姿が。
(ソフト発売後に何かイメージの変わりがあれば、書き足すかもしれません)

前の項でも触れてきたので、担当色の話も少し触れながらまとめに入りますが。
彼は緑をイメージカラーにされています。緑といえば、自然。樹や森や葉や花や、あるいは青とともに地球を表すこともあるでしょう。癒しの色、とされることもありますね。緑色に求められる力は、多分それなんだと思います。少なくとも、相葉雅紀という人が冠している『緑』には、その力が宿るんじゃないかなと。それは人を癒したり、安心させたりする。多分マイナスイオンくらいは発生しています。ファン的には(笑)。
緑というのは寒色と暖色のあいだにあって、どちらにも寄っていけるポジションだと思います。相葉さんは嵐の中では年齢的にちょうど真ん中。バランスを取るのには丁度いいのかもしれませんね。
相葉さんのソロ曲はちょっとした寄り道を除いて、ひたすらにアイドルらしく、キラキラしながら、ぐるぐるしてきました。彼がいつも、くるくるぐるぐるとマワって、マワしているのは、360度、全方位でお客さんを喜ばせたいからではないだろうか。と、だいぶ飛躍した想像をしてみましたが、そういうことにしとけばいいんじゃないかなと思ったりしています。単純に「ああいうノリがいい曲が盛り上がるし、お客さんも楽しいから」(あと、他のメンバーが選ぶソロ曲との兼ね合いの末とか)という理由でもいいんですが、そういうファンタジーな理由にしておいたほうが、なんだかより「スーパーアイドル」っぽくて、そしてこの記事の元の話である「キャラクターソングとして面白がる」という意味においては合っているんじゃないかな?という感じで。

だって『Hello Goodbye』で、相葉さんはこんな歌詞を歌っています。
『春も夏も秋も冬も僕はいつもここにいるよ』
『会いに行くよ 会いに行くから』
『誰のために歌うの? 君の声がよんでる』
――これをひたすら伝えてきた彼が「スーパーアイドル」じゃないのなら、一体何だというのだろう? 私はそんなふうに思いながら、いつも相葉さんのソロを聴いています。

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