【要約】中国の平和構築アプローチ、中国はその新興の影響力を通じて、紛争地域の平和と安定を支える重要なアクターとなりうるか?


ブラッドフォード大学平和学専攻
デ・ブラス・マリン、イザベル
2015年

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要約

この研究の目的は、平和構築における中国の新たな役割について検討することである。
経済が急成長する中、中国は非常に影響力を持つようになり、紛争の影響を受ける国々で政治的な影響力を強めている。同時に、中国の外交政策と戦略は進化しており、北京は平和構築の取り組みに関与し、介入することに積極的になっている。中国は、貧困や社会不安を解消するための方法として、経済成長に基づく独自の平和構築アプローチを展開している。中国は、平和構築の議論にこうした代替・補完的な視点を持ち込み、この分野を非西洋的な理解に開放することに貢献できるだろう。
この研究では、中国のアプローチ、中国の国内状況におけるその起源、そして中国がこのモデルを国際レベルでどのように輸出しているのかを検証する予定である。
分析対象となるのは、中国文明、哲学、歴史の一般的側面、国内状況、新疆ウイグル自治区とチベットにおける国内紛争の処理方法、そして平和構築政策を国際舞台に輸出する方法を形成する中国外交の特殊性と特徴である。
ミャンマー・カチン紛争への中国の介入は、中国の平和構築がいかに進化し、ウェストファリア的な不干渉の原則から遠ざかっているかを示すものであろう。中国は平和と安定を支える重要なアクターとなり、平和と安定に対する共通の利益と促進への関心に基づき、平和構築をめぐる今後の議論に加わるべきであろう。

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