霊廟


冷たさを錯覚する床に寝そべり
最も荘厳たる姿で迎えにくる
僕の愛しい希死念慮を待つ

健常には成れず
しかし狂人にも相成れず
ずるずると堕ち果てて
すっぽりと嵌まった此処は
僕の聖なる霊廟

死のみが僕を許し
死のみが僕を支え
死のみが僕を禊ぐ

ただ それだけ

青瘀相をたたえた鏡の内と
手を取り合って朽ちる
そんな妄想でまた一晩
無駄に生き永らえる

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