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吉本由美/田尻久子(2023)『熊本かわりばんこ』

 homeportの近所にある「シーソーブックス」(北18条)で巡り会った一冊。5月には第2回ゼミ合宿in 熊本も控えてるし、改めて熊本と出会い直そうと手に取った。
 二人の著者が半径数百メートルの中で、コロナ禍の四季を「かわるばんこ」に書き進めている。書き進めているというより、季節の到来をただ待って、引き受ける、受け入れていると言った方が適切かもしれない。
 homeportは、自分が社会との緩衝材としてつくった場であって、現行の社会的なものを引き受けつつ、そこには組みされない生物的な自分、何でもない自分を確保するための場である。そのためには、もう少し、幾ばくかの能動性が必要なのかもしれない。
 最近はあまりにも受動的で過ぎて、文字通り肩が凝ってきたから、身体の調整(organize)が必要なのかもしれない。長生きしたい、そんなことを素直に思える一冊。

               
 

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