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お墓。

今年もこの日が来た。
2009年のゴールデンウィークはいつもと違った風が流れていた。
5月2日、清志郎が亡くなったと知らされた。
父はデビュー当時からのRCサクセションのファンで
当然僕も幼かったが大好きだった。

大きくなるに連れ言葉の意味や行動の意味が分かるようになると好きという思いは強くなった。

今日は清志郎の命日という事もあり、
なかでも心を強く惹かれた作品を紹介したい。
まぁ勿論どんな作品もそうなんだけどね。

※このブログは勝手な解釈や推測、それからネタバレ等が含まれます。そちらを回避したい方は是非今のうちに…

日本が誇るライヴ・アルバムの名盤
「RHAPSODY」から「お墓」という名曲を紹介させていただきます。

ぼくのこの愛は二度と燃えないはずさ 
ぼくの心は冷えてしまった 冷えてしまった 
冷えてしまった
作詞作曲 忌野清志郎 
RCサクセション「お墓」より引用

パッと聴くとあぁ失恋ソング。
ラブソングだと思う入口だ。
だが次のフレーズに

ばくのあの人は二度と戻らぬはずさ
ぼくは心を閉じてしまった 閉じてしまった 
閉じてしまった
作詞作曲 忌野清志郎 
RCサクセション「お墓」より引用

「二度と戻らぬ」という表記が何よりポイントで
前後を読んで聴くことで何を意味しているかが分かる。

あまりに冷たかったお別れが ぼくのすべてを 
変えてしまった 変えてしまった 変えてしまった
作詞作曲 忌野清志郎 
RCサクセション「お墓」より引用

実は清志郎が亡くなった2年後に僕自身の祖父を亡くした時に気づいた意味だった。
安らかに綺麗な顔して眠る祖父の手を握るととても冷たくて、小学生だった僕は「人は死ぬと冷たくなる」という思い出が鮮明に記憶されていて。
だから、冷たかったという言葉は失恋や恋の終わりを意味しているのではなく永遠のお別れという意味に聴こえた。

ぼくはあの街に二度と行かないはずさ 
ぼくの心が死んだところさ 
そしてお墓が建っているのさ
作詞作曲 忌野清志郎 
RCサクセション「お墓」より引用

そしてタイトルの「お墓」というフレーズは最後に回収されます。
あくまでそこにある「お墓」は
思い出のある、大事な人とのさよならや
お別れを象徴する「お墓」ではなく
自分自身の冷えきってしまった心の「お墓」が
あると言う訳だ。
と、まぁ僕の勝手な推測なので
解釈は人それぞれですのでご了承ください笑

ちょっとライトに想像するのであれば、
昔、付き合ってた彼女や彼氏の住んでた街や
一緒に行った街などをふと通ったり歩いたりすると
思い出がわっと込み上げてきたりしないだろうか?
その土地で大事な人を思い出したりしますよね。

そして何よりこの曲の最後に当時のMCが残っている
約15年ほど前の曲という紹介がされていて、
てことはこの曲清志郎がいくつの時に作った曲だ??とか思いながら度肝を抜かされるのです笑

最後に…
1度もこの目で捕らえた事はなくても
全部を教えてくれた清志郎の力は計り知れなく
貴方がこの世を去った現在でも
貴方の歌声がギターが
そしてなにより言葉が聴こえてくる。
今、1番大事なものは貴方よ。

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