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『鬼滅の刃』にハマりやすい人を勝手に考えてみる

伝説の漫画『ONE PIECE』を超える売上を叩き出した『鬼滅の刃』にはまってしまって、現実世界に戻れなさそうになっている。

舞台は、大正時代。主人公・竈門炭治郎が炭を売る仕事から帰ってくると、家族が人食い鬼によって皆殺しにされていた。唯一助かる可能性がある妹・禰󠄀豆子を連れて助けを求めるも、禰󠄀豆子も鬼と化してしまう。そんな炭治郎が自分の家族を殺した鬼を討ち、妹を人間に戻すために剣士として強くなっていく、というストーリー。

最初は正直ストーリーもそんなにヒットするほど面白そうに思えず、「何でこんな話題なの?」と半信半疑だった。しかし、とりあえず観始めたアニメで、一気にファンになった。漫画が近くのTSUTAYAで全部貸し切られてしまっていたので専ら電子書籍で読んでいるが、インスタのタイムラインは鬼滅関係のイラストで埋まり、ネタバレサイトに休日1日使ってしまったこともある。

では、なぜ『鬼滅の刃』が予想を超えてこんなに面白いのか。どんな人がハマりやすいのか、ちょっと考えてみた。

1. 2人以上の兄弟・姉妹の長男・長女
これは仲良い美容師さんと話していたことだが、特に長男・長女は共感するところが多いのでは?という声もあった。
「炭治郎が妹を守るために厳しい試練や戦いを超えるところがすごい気持ちがわかるし、ぐっときた。やっぱり兄弟・姉妹の一番上だと『自分も弟、妹の味方になるために頑張らなきゃ、しっかりしなきゃ』ってすごく思う。」とのこと。
私も長女で、そこまでしっかりしたことは普段考えていないものの、
たしかに「しっかりしなきゃ。自分が背負わなきゃ。」と思う気持ちは無意識にあるかもしれない。そんな主人公の姿が、自分と重なるのかもしれない。

2. OL、サラリーマンなど全ての仕事人
アニメや漫画の何が一番好きだったかというと、
・かっこよすぎるイントロ
・キャラクターそれぞれの葛藤
の2つだった。

イントロはLiSA『紅蓮華』という曲。2019年の紅白歌合戦でも歌われていた。

「強くなれる意味を知った〜」から始まるロックな音楽もかっこよく、悲しい心の傷と、とてつもなく大きい敵に立ち向かわないといけないストーリーの世界観とぴったり合うのはもちろん「逸材の花より 挑み続けて咲いた一輪が美しい」などの歌詞に勇気付けられる人も多いのではないだろうか。

LiSAも、自分のブログでこの曲について、このように書いていた。

負ける意味。
それでも強くなれる理由。
LiSAを9年続けてきた私の生き方。
続けてきたからこそ
守りたいものができてしまった
私の歌。
そして、どうしても叶えたい夢や
守りたいものがあるキミの歌。

特に、毎日つらい思いをしたり、理不尽なことがあっても仕事や夢に頑張っている人はぜひ聴いてほしい。

もうひとつ、ストーリーの中で一見ぶっ飛んでいるようなキャラクターもそれぞれの闇を抱えているのも魅力的だった。このストーリーに出てくる鬼と人間の違いは、鬼は悲しみに飲まれてしまった人が多いけれども、人間はくじけても戦っていること。けれどもどちらの闇も、意外と誰でも経験したことがあるような話で、共感できることばかりで、そんな葛藤の中で発せられるセリフにすごく元気付けられた。

3. 20~30代の漫画初心者な女性

人によっては戦闘シーンがグロテスクで嫌だ…という人もいるみたいだけれども、日常のシーンは丸っこくて、女性らしくてかわいく、いい意味でジャンプっぽくないなーと思った。字体もほっこりする感じがすごく好み。

↓これはコロナ用の特別書き下ろしらしい:

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個人的にはグロいストーリーが苦手でも、他の笑えるところや、ドラマが面白いのでさくさく読めた。なので、20~30代ぐらいの女性で、漫画やアニメをあまり知らない人でもとっつきやすいのかなーと思っている。

ちなみに作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんは30歳前後の女性だそうで、同い年ぐらいの人がこんなに描けることにびっくりした。

自分の周りで「鬼滅の刃、面白いよね〜」と言っている人は、上記3つ全てを満たす私みたいな人が多いと思う。もともと小さい頃からアニメが好きで、永遠にそのイラストを描いたり、作品から派生したストーリーを勝手に考えるのが好きだったが、久々にその時の楽しさを味わえた気がする。世の中には鬼滅の刃以外にもアニメや漫画、映画、ドラマなど名作がまだ埋もれていると思うと、楽しみが増えて私の現実復帰がどんどん難しくなってきそう…。

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