分娩時を負担を軽くするには
※ツチダは医療従事者でもなんでもありませんので、そこはご了承ください。母子共に問題なく普通に経腟分娩ができる場合で考えてください。
経験から得た結論
今まさに陣痛中という人がいるかもしれないから、結論から書く。
陣痛が来たときには、痛みに耐えるのが楽な姿勢(私の場合は四つん這い)でできるだけ体の力を抜き、ゆっくり息を吐く!
そうすると子宮口が開くのが早くなる。陣痛に耐えるのは子宮口が開くのを待つ時間だが、体を強張らせて痛みに耐えると、陣痛の機能が上手く働かず、中々子宮口が開かない…。痛いのに時間だけが過ぎて行ってしまう。
というのを一人目を産んだ時に知らなかった私。
もしかしたら知っててもできないかったかもしれないけども、少なくとも誰も教えてくれなかった。初産の時は、とにかく子宮口が開くまでの時間が長い…。そこで体力を消耗し、骨盤も消耗すると、産後の生活がしんどいことこの上ないのだ。二人目の時に、従妹から教えてもらって実践したら…どうなったか。
娘1号のとき
娘1号を妊娠したとき、それまでの不妊治療の道のりも長かったけど、着床して何とか8wまでこぎ着け、その後のつわりとの戦い、仕事の引継ぎ・調整、動けない妊婦なのに新居への引っ越しなど、人生で初めて出会う状況に振り回されて、妊娠中の体調管理なんて出来なかった。
今考えても、本当にいっぱいいっぱい過ぎて、日々を過ごすだけで精一杯で、こうしようああしようなんて出来なかった。
そんなに馬鹿みたいに食べてたわけじゃないけど、体重は最終的に12kgほど増えて、今母子手帳を見返すと、2週間で2kg増えてた時期とかもあって、もう正産期(いつ生まれてもよいという時期37w以降)に入ったころには、しんど過ぎて早く産まれてください…という状態だった。
で、こういう妊娠期を送った結果として、どういうお産だったのかというと、予定日2日前の午後11時過ぎ、ちょうど寝床でうとうとしたところで、寝ながら下腹の方で「あれ?尿もれ?」というような感触があって「ん?でも止まらないぞ…あれ?あれ?破水か!?」となり、隣で寝ていた母(夫が出張だったので泊りに来てくれていた)を起こして、病院へ電話し、すぐ入院という運びになった。
バスタオルを股間にあてて、夫のダブダブスウェットズボンを無断拝借し、病院へ行くと、すぐに病室に案内されてNSTを付けられて「赤ちゃんは元気だから様子見ます~」みたいな感じで言われ、こちらとしては拍子抜け。
何となく下腹に違和感(生理の初期の気持ち悪さみたいな)があり、助産師さんに言うと多分陣痛よ~と言われたが、結論から言うとその夜は痛みが強くなることもなく、普通に寝ました。翌日日中は朝から、まあまあ痛いというのが15分おきだったり、30分おきだったりと不規則に続いて、まあこれが全然陣痛強くならないの。日中はうちの母やら夫の母やら、出張から帰ってきた夫やら来てて、お見舞い陣が帰って夕飯が終わり、そろそろ寝る時間かなというあたりから、何やら痛みが不穏な感じになり「う~痛い!」って体を強張らせて痛みに耐えること一晩、大体10分おきから6分おきぐらいを行ったり来たり。まあほぼ寝られず徹夜で痛みに耐えたのに、朝の健診では「子宮口2㎝開いてるね」と言われた時の絶望感…(子宮口は10㎝開いて初めて赤ちゃんを出せる)
先生に「もう体力限界です…」と訴えたら、わりとすんなり「じゃあ促進剤打ちましょう」となった。着替えてトイレに行ってから分娩台に乗り、と書きますが、この間も陣痛は来るわけですから、着替えてる最中に陣痛が来て、半裸で壁にすがりついて耐えたり、移動の最中も陣痛が来て、壁のてすりにすがりついて耐えたりするわけですよ。
やっとこさ分娩台に上って、促進剤の点滴を打たれ、そこからはひたすら強くなる痛みに耐えながら、鬼のように母に腰をさすってもらうこと5時間ぐらい…かな?
まあ立ち合い出産の予定じゃなかったので、夫は病室で挙動不審の熊みたいにウロウロしてたらしい。
何となく「お?これが話にきく、いきみたい感じ?」という状態(本当に大きいのを出したい感じと同じでした)になったので、助産師さんに子宮口を確認してもらって、いきんでOKという返事をもらい、やっとこさ娘1号が出てきました。
まあ間にも色々あったけど、いきむのに「目を閉じないで」とかさ…、何となく踏ん張るときって目を閉じたくなるんだけど、そうすると眼圧がかかって目の血管が破れたりするらしい(恐ろしい)。
破水してから、都合約40時間、やっと産まれました。
痛みに耐えて眠れなかった一晩で、体力消耗しすぎてボロボロでした。それなのに、母子手帳には分娩時間10時間とか書いてある…(陣痛が10分間隔になってからの所要時間を書くらしい)。体感と違い過ぎて納得いかんわ!
娘2号のとき
娘2号のときは、まず病院選びからよくよく考えた。1号のときは市立病院だったのだが、病棟が子ども立ち入り禁止だったので、入院時にずっと会えないっていうのは難しいなと思い、たまたま仕事でちょっとご縁をいただいた個人病院で院内助産をやっているところにお願いして引き受けていただいた。「本当はBMIが27以上の人はお断りするんだけど(その時点で私のBMIは29)、経産婦さんだしまあいいでしょう。ただし体重管理はうちの助産師さん厳しいからね。出産まで5kg増に留めてね」という厳しいお達し付きで(笑)
ということで、2回目の検診のときに早速「栄養指導」を入れてもらい、それでスイッチが入って食生活はもうかなりストイックだった。結果的には出産時に何とか6kg増で留めた。これは自分を褒めたい。
他に1号の時と、色々意識して変えたことは
・検診の日は休みをとる。1号のときは仕事をきちんとやらなくちゃという意識が強すぎて、仕事を抜けて健診行ってまた仕事に戻っていた。時間がかかったりすると、精神的負担がかなりあった。
・歩く。ちょうど1号が3歳で小規模保育から別の保育園に移り、家から歩いて300mぐらいだったので、朝と夕方必ず歩いて送迎していた。運動代わりになった。
・初期からかなり左の股関節が痛かったので、朝晩股関節のストレッチをして、トコちゃんベルトを巻いていた。これはすごく身体的な負担を軽減してくれたと思う。
結果どうなったか
予定日の5日前の朝「おしるし」がある。しかし全く陣痛が始まる気配なし。おしるしがあってもすぐ陣痛が始まるわけじゃないんだな…と思いつつ、普通に一日を過ごし、夜に寝るぐらいになってから「何かちょっと痛いかも…」という感じになったが、とりあえず体力温存ということで寝る(図太い)。眠りながらも「う~ん、段々ちょっと痛くなってきたな、そろそろ間隔測るか」と起床すると午前2時。まだ全然楽勝な痛さだが、間隔は6分!?
とりあえず産院に電話すると「経産婦さんだから念のため来ますか」と言われ、病院へ行く。
病院へ行ってNST付けて様子を見て、まだかな~と言われつつ入院の手続きをする。うとうとしながら痛みに耐えたけど、朝になると15分置きとかになり少し停滞。昼ごはん後に一回家に帰ろうかとなり、家に帰って更にうとうとしながら痛みに耐える。
自宅で陣痛に耐えるも最大のピンチ(笑)
陣痛が来るとがばっと起き上がって四つん這いになる。馬ごっこじゃないのに娘1号が上に乗ろうとするから、本気で怒ってしまった。午後5時過ぎぐらいから、そろそろ病院いかないとヤバイかもという痛さになり、実家の母を呼び、夫が娘1号風呂入れてるわ、という状態のときに
「ピンポーン!」玄関のチャイムがなる。
一体誰やねん!あー、定期の野菜の宅配便だ!
家には風呂入っている娘と夫、陣痛中の妊婦しかおらん…やっとこさ玄関まで行ってドアを開けたところで「(陣痛の波来た…)ちょっと待っててください」と言って一度ドアを閉め、玄関で四つん這いになって一度陣痛をやり過ごし、ドアを開けて野菜のダンボールを何とか受け取った。陣痛中最大のピンチだった(笑)。
まさか宅配便のお兄ちゃんも、目の前の妊婦が陣痛中だとは夢にも思わなかった…かな。
夫と娘1号が風呂から上がり、母がやってきて、さあ行くか。
もう陣痛の間隔がかなり短くなっていたので、一度玄関で陣痛をやり過ごし、必死のダッシュでマンション3Fの我が家から駐車場まで行く。何とか車の後部座席に転がり込んだところでまた陣痛。
1号の時はずっと病院で陣痛だったので、そんなに感じなかったけど、家で陣痛耐えて、その後病院行くって結構大変。
というわけで、またもや病院に戻り入院。大体夜7時頃に着いて、着替えたり手続きしたりしている間も痛い、もうずっと痛い。
そこから割とすぐに、波はあるけどほぼずっと痛い状態に突入し、娘2号の時は恥骨の内側が痛いと助産師さんに訴えると「もういきんでもいい」と言われた。1号のときの大きいのを出したい感じとはちょっと違った。姿勢もあるのかな。
2号の産院の分娩室は畳敷きのお布団敷きでベッドじゃなく、好きな姿勢でいいよと言われてたので、私はずっと横向き(右向き)。
多分、左足が助産師さんの肩にかかってて、右足の踏ん張り先は助産師さんの腹筋で、これがびくともしなくて助産師さんの腹筋力に「凄すぎる…」と頭の片隅で感動した。
産院に到着して約2時間半、夜9時半に娘2号誕生。
はっきりと痛くなってからのべ約20時間、促進剤も入れずに1号の時の半分で済みました。
助産師さんに頼んで、分娩直後用の骨盤ベルトもつけてもらい、対策ばっちり。
ここの産院は経産婦は4泊5日で退院と決まっており、産まれたのが夜だったので、体感的にはほぼもう3泊で、もう少しここのご飯食べたかったなあ…というのが心残りだった。何せ食事が美味しくて…というのもここの産院を選んだ理由の一つだったので。
まあ、もっと早く分娩が済む人もいると思う。
ただ私の最初に入院した夜から朝に隣の分娩室で陣痛に耐えていた初産の方は、結局家に帰されて、私が産んだ日の翌々日の明け方にやっと産まれたようでした。ということは仮に私と同じタイミングで陣痛が始まってたとしたら、そこから約3日間かかったことになる。辛すぎる…。
このnoteを書こうと思ったわけは、冒頭の結論を少しでも多くの人が知ってたら、少しでも分娩の負担が軽くなる人が多くなるかもと思ったから。
少なくとも私が初産の時は、だれも教えてくれなかったよ…。
積極的に広めるべき知見ではないのかな。助産師さんは多分誰でも知っていると思うけど、初産で陣痛の時に「力抜いて~」って言われても難しいのよ。だけどそこに「何のためか」という知識が追加されてたら全然違うと思う。
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