見出し画像

閑話休題 母はなぜフラメンコを踊るのか

今回はお役立ちというよりは、日常の中の気づきということで、閑話休題としてみた。

小学1年生の娘から「お母さんはどうしてフラメンコをするの?」と訊かれた。
「んー、好きだからだよ」とシンプルに答えた。とその後、なんだかんだ会話して、娘的には私が「疲れた~」と言って練習から帰ってきたり、娘たちを置いて練習に行ったりすることが、何か納得しがたいらしく「ん?これでは不十分だな」と気づいて、補足を試みた。だが小学一年生に「自分の時間が大事」って言っても難しいよな…。

というわけで、「君は児童クラブから帰ってきて、バアバのお家でおやつを食べたり、ポケモンを見たりするでしょ。その時間をやめなさいって言われたらどう?」
「いやだ」
「でしょ。お母さんにとってはフラメンコがそういう時間なの。人間にはやらなきゃいけないことだけじゃなくて、好きなことをする時間が必要なの」

と娘に説明してから自分でも「そうだよ。好きなことをする時間があることが大事なんだよ!」と腑に落ちた。
結局、家にいたってやらなきゃいけないことを片付けないと、ゆっくり茶を飲む気分にもならないし、やらなきゃいけないことを片付けたら、茶を飲む時間がないことだってざらにあるし!
好きなことをやる時間があるから、やらなきゃいけないことも何とか頑張れる。

そもそも、母がフラメンコをやっているのではなく、フラメンコ歴の方が母歴より、更に言うなら妻歴より長いわけなので、スタジオでは子どもの話をすることもあるけど、みんな踊っているときは一人の人間で、自分の体の限界も感じつつも、必死に体とアタマを使って、汗を流す作業に没頭する。
そういう時間は本当にかけがえない。
ライブの前とかは、自主練も入れて普段よりハイペースだから、家族にはちょっと我慢させちゃうこともあるけども。

我慢と言えば、そもそも娘1号が「お母さんはいつもダメって言う!」とか「私ばっかり我慢している」っていうような内容のことを言うけど、「お母さんだってフツーに我慢してます。起きないあなたを怒りたいのを我慢してるし、ご飯をなかなか食べないあなたを怒りたいのを我慢してるし」と言い返す母。
アマゾンから届いた大好きな本を今すぐ!読みたいのを我慢して、ご飯作って、お風呂入れて、君の宿題に付き合って、明日の準備をしたら、もう寝る時間なんだ…娘よ。
家族はみんなちょっとずつ我慢して成り立っているんだ。

でも君が好きなことを見つけてそれに打ち込みたいなら、母はできる範囲の全力で協力するぜよ。それが一番人生を豊かにするんだ。妻だって、母だって、好きなことをする権利があるんだ!

私はそれを身をもって示しているのだ!

補足 子供が小さいうちは我慢したらいいじゃないという人もいる。一昔前はね、20代で出産する人の方が多かったから、子供がある程度大きくなってもまだ30代でしょ。だからそんな考え方でもいいけど、私なんか30代後半で産んでるから、子供が大きくなってからでは50歳も過ぎたら、もう好きなことしようにも、体動かないんだよ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?