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災害級大雨から一年

1年経ちました。
被害という被害があったわけではないけれど、あの日を忘れたくないから記すことにします。

2022年8月9日火曜日、我が県は2日程前の大雨からまたもや大雨になるという予報が出ていました。線状降水帯の発生もあると。
しかしそうは言っても大雨でしょ?酷いのは県境の海の方でしょ?と軽く考えておりました。

朝から雨。なんと、隣の部屋が雨漏りしているのに気付く。なんちゅうこったい。

昼頃に買い物に出掛ける。途端にものすげえ雨。ゲリラだゲリラ。しかも止まない弱くもならない。永遠のゲリラ。
車からスーパーにいくまでにずぶ濡れ。なんだこの雨は。

先日の雨で水かさましましの河川はどこも更にましまし。
夕方前に、家から2キロほどのところを流れる川の様子を見にいった。

あ、やべえなこれ。

川のそばにある公園は水没していた。
橋をこえて川のそばの住宅地を走る。雨脚はずっとゲリラ。

川の様子を見に来ている人も結構いた。
特に我の住むところは川のそばに畑が多い。

こりゃーちょっと、予想よりもやばそうだな。
助手席で(雨の日の運転キライ女)職場のみんなにLINEする。川の様子やみんなの住むところのことなど、安否確認のために。

家に帰ると雨脚は弱まり、やがて止んだ。これで終わりかな?と思ったが夜にかけて更に降ることは知っている。
近くの用水路はもう満水であとは溢れるのみだった。

そしてそこで町から避難指示が出る。もちろん対象地区だ。避難場所は家から徒歩1分。避難した気がしない。

父親と相談する。避難するか?最初はしないと言う父も、隣近所の話で避難することを決めた。隣のおじさんと共に先に避難させる。
わたしはしばらく家にいて、雨漏りの様子を見つつ暗くなるタイミングで家を出た。すごい雨で徒歩1分でも濡れた。

避難場所もすごい人だった。みんな避難したんだな…と受付の人に父親が先に来ていることを告げる。そのあとすぐ、満員で避難場所は閉じられた。あっぶね。

人が多すぎて父親を見つけられない。もらったパンとアクエリ持ってキョロキョロしていると、隣のおじさんに袖ひっぱられた。見ると端っこに場所とってくれていた。

めちゃ蒸すな、ここ。扇風機回ってる音が大雨の音と似ていて気が滅入る。しかも蝉が飛び込んでくる。やめて。

なんにもすることないし、暑いし。いるのがしんどい。
車も避難場所に持ってきたから車にいると涼しいし個室だからいいんだが、雨がダイレクトに見えて不安が増す。よくない。

ちょっとだけ家に戻る。雨は弱くならない。
雨漏りの様子を見て、あとは朝まで…と祈りながら避難場所に戻る。

配られた毛布(くそあつい)を枕に、眠る。1時間ほどで起きる。暑すぎて熱中症になるわ。

ロビーみたいなところはずっと人がたむろしてたけど誰もいなくなっており、涼しいのでここで本読んで過ごすことにした。

川はもう氾濫するかもうしてるのかの瀬戸際。しかしこのあと最大級の雨が降ると言う。終わりではないか。

本を読んでジュース飲んで過ごしていると、雨脚が弱まってきてやがて止んだ。雨雲はここからズレてくれたらしい。

かみさまあああああああ

明け方、父親を残して家に戻る。雨漏りも持ち堪えてくれていた。

着てる物全て洗濯機に放り込みシャワーを浴びて、ベッドに倒れ込むとすぐに眠った。朝、職場からの電話で起きるまで熟睡だった。ベッド最高。
父親もいつのまにか戻ってきていた。

被害はまあ、なかったけれど、心に大きなダメージ受けた。しばらく天気予報ばかり見てた。

車の中で、雨音を聞いて眺めている時、本当に怖かった。雨がこんなに怖いだなんて。正直、死んじゃって楽になるかとも考えた。

あの日雨漏りしていた屋根も今は葺き替えて雨音もあまりしなくなったくらいだ。

避難するに何持っていけばいいかと結構な大荷物でいったわたしの、
これは持っていって大正解だったものは、
・薬(当たり前に必要)
・タオル(汗すごかった)
・座布団(床に直に座りっぱなしは腰が死ぬ)
・携帯と充電器(フリーWi-Fi飛んでたしコンセントあったから動画観れた)
・お菓子(心が安らぎました)
あとはお財布とか普通に持ってるものね

超絶いらなかったもの
・パーカー(暑すぎて着ないし邪魔)
・社員証的なもの(当たり前に使わないので車にでも積んでおけばよかった)
・エコバッグ(買い物しません)
あと、家に戻れないかもor何より大切なものとして、母親の遺影、愛犬の写真、懐中電灯、父のストーマケア一式、お薬手帳なんかも持ってました。壮大な避難。
ティッシュ、マスク、紙コップ、ラジオなんかもまああってもよかったね。扇子も大活躍だったよ。

とにかく、避難するときの気候に左右されると思う。冬なら毛布絶対いるしね。

アワアワしてしまい普通に判断出来ないので、とにかくこれは絶対必要!というものは普段からカバンに入ってるものだろうなと思う。推しのなにかも心にやさしいし持ってていいよね。わたしは本持ってたよ。

もう2度と経験したくないけれど、それでも自分の経験値として留めておきたい出来事でした。

あとね、線状降水帯なめないほうがいい。アイツマジで鬼のように雨降らせるから。ずっとゲリラだから。予想のはるか上だから。

1年後、記録更新な暑さが襲うとか考えもしなかったね、暑い。


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