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#SAW質問箱総集編 03

LUFSでゲインマッチするプラグインもある


【重要】

 Gain Match(以下GM)のオートモードは「プラグインが自動でゲインを揃えてくれるから、インサートして放置しておいていい」ものではありません  エフェクトの前後でRMS値を揃えるのは、測定のタイミングや検出時間によって多少の誤差が出ます。従来は人間がプラグインのオンオフを切り替えながら適当にGain Make Upのつまみを操作していたところに、ある程度の目安を与えるものです

 先述のようにゲインマッチには適正値や中央値が決まってるわけではないので、適量を推し量るため「RMSの前後値を適合させるまでの検出平均時間と反応速度」を自分で決めて確認していきます

 オートモードをオンにしておくと指定の検出時間に合わせてどんどんゲインマッチ量が変化していくので、このままでは「音楽的なミックスは不可能です」自分なりに納得のいく中央値を導いたら、対象となるプラグインのアウトプットを調整してGMのオートをオフにしましょう

 GMにはさまざまな設定項目があります。中には指定のLUFS値に合わせてくれるモードやプラグインの初期設定を決めるもの、先ほどお伝えした「RMSの前後値をゲインマッチさせるまでの平均時間と反応速度」など多岐にわたっていますので、しっかり確認するといいでしょう

GainMatchの設定画面。反応速度の調整部分

 また、実機を利用してるのであればオートをオンにしてつまみを操作していけば実機が吐き出す音量の変化をリアルタイムで補正してくれます。もはやこの機能なしで実機を使うのは非常識と断罪されても仕方のない次元でしょう

 僕も実践で利用する際はGMでプラグインをサンドイッチしてオートをオンにして、前後比較しながらプラグインを調整したり(レイテンシー調整をお忘れなく!)丁度いいゲイン量を策定できたら、GMのオートモードをオフにする、もしくは完全にインサートから取り除きます

 そして何度も申し上げますが、マスタリングではマキシマイザーの後段にGMをインサートします。マキシマイザーで音作りなどという戯言は日本の音楽史から消し去らねばなりません。マスタリングスタジオにはGMが必須、取引を行う最低条件となります

*過去に質問箱で回答したものの中から、反響が多かったものを中心に再編集・追記して投稿しています

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