意識高い感じの反対を目指そうとして逆に気持ち悪いことをしていた話
昔々、私がデザインを始めた頃は、意識高いのが当然だったんです。というか、意識高いという言葉は当時は無かったですね。デザインやってる人は常にアンテナを張って敏感に物事を捉え、目標を高く設定するのが当然でした(と思う)。
当時はクライアントも意識高い系が多かったので、自ずとそうなっていったというのもありますけどね。
ところが、だんだんデザインをやっていくと「あれ、自分のやってることってお客さん(クライアントではなくエンドユーザー)を置いてけぼりにしてるだけじゃない?」と思い始めました。
意識高い系という言葉が出回り始めたのもちょうどそのくらいだったと思います。
あ、俺カッコ悪いことしてる。もっと自然体でいいんだ。と思って、そのへんからあえて「等身大」とか「寄り添う」みたいなのを考えながら仕事をしだしたんです。
でもこれはこれで自分でも身の毛がよだつくらい今となっては気持ち悪いことをしていたと思います。
「等身大」という言葉も、「寄り添う」という言葉も、今は本当に嫌いな言葉です。その裏に「自分はあなたと違うんですよ」という気持ちが入っている気がするからです。
そもそも、そういう課題を自分に設定して仕事に向かうことがナンセンスだったなと思います。
今はそういうのをいちいち考えないようにしています。自分がいいと思うものをつくる、それだけです。
意識高い感じがイヤでそうならないようにしようと色々考えるんですが、そうするとなんか逆の方向に意識高くなっちゃうんですよね。
こんなの書くと怒られそうなのでこのへんにしときます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?