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中々の地獄『かつらやハゲをいじらないのもそろそろ限界だよね、、』

想像していただけるだろうか
前日にかつらが外れ
素頭をさらしてしまったというのに
またかつらを被り学校に登校
するという地獄を、、

もう全てが白日の下に晒されたのだから
隠すのをやめたら良いのにと
思われるかもしれないが
一度隠していた素頭を晒すのは
をみられるのと同じくらい
私にとって怖くて恥ずかしい事だったのだ。

重い足取りで教室に入った途端、
皆のお喋りが止む、当然話題は昨日の
かつら飛んじゃった事件」だろう

私が着席した後、
教室はザワザワを取り戻す
「、、、かつら、、」「かつら、、、」
全部は聞き取れないが、ヒソヒソ
話す声から「かつら」だけが耳と心
突き刺さってくる

何となく当人の前では素知らぬ顔を
していてくれたクラスメイトも
さすがにもう色々と限界だったのだろう

先生が入ってきた教室は少しの緊張を帯び
皆のヒソヒソ声もおさまり
ようやく人心地つけた気がした。

もう開き直ってしまえば随分と
私もクラスメイトも楽だったのに
皆んなの前で
「かつら被ってるけどよろしくね!」
位のこと言えたら
何か違っていたのだろうか

しかし私は更に強固
「かつらについてはふれてくれるな」
オーラを全開にしていってしまった

私にとっても、クラスメイトにとっても
なんとも気まずい結果を招いてしまった

そんな態度のせいか、
もともと「かつら」「ハゲ」は
一般的に面白がられるキーワードだ
本職の芸人さんが題材に使えば
大爆笑必須である
それを子供達が見逃せるはずもなく

一部の生徒が面白がり
私に向かってそれらのキーワード
をぶつけるのはもういたしかたないことだ

ただ小5の私にとって
辛い日々だったことは
間違いのない事実である。


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