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「骨盤矯正」は受けた方が良いのか?

よく聞かれる質問に
「産前産後の骨盤矯正は受けた方が良いですか?」
というものがあります。

どうしても、
僕らのお仕事は産前産後の方に関わらせて頂くことが多いですし、
何より
骨盤は赤ちゃんの出口。

そのお気持ちも大いにわかります。

でも、これを聞かれる度に僕は
「うーん、、、」
と一旦黙ってしまいます。

というのも、身体のことを知れば知るほど
「骨盤」
という場所は超重要ポイントということを知ります。

例えば、「骨盤」は
真ん中にある「仙骨」
一般的には尾底骨と言われる「尾骨」
左右にある「腸骨」「坐骨」「恥骨」(この3つを合わせて「寛骨」と言います)
という沢山の骨からなる部位を指します。

しかも、この「仙骨」は5個の「仙椎」という骨から、
「尾骨」は3〜6個(人によって数が違う)の骨から出来ています。

そして、「仙骨」と「腸骨」の間にはを「仙腸関節」という「繋ぎ目」があるのですが、
ここは角度にして2°前後、
動きにして1mm前後という
「動いてる!?」
とわかるかわからないかくらいの本当に微々たる動きがあるそうです。

でも、その「繋ぎ目」は真っ直ぐではなく、
L字型をしているので、
いざ動こうと思っても、
単純に前後に動く訳ではなく、
前に行きながら下り、
上がりながら後ろに行く
という少々ややこしい動きをします。

しかも、
僕らは二足歩行していますので、
その時に足を出しやすい様に「仙骨」も若干回旋しています。

具体的には、
右足を出すときは左回旋、
左足を出すときは右回旋
という様な感じです。

更に更に、
見て頂いたらわかるように僕らの下半身はアーチの様になっています。

そのため、どうしても下半身の問題は真ん中にある「仙骨」に集まる仕組みになっています。

要は
・一重に「骨盤」と言っても、結構、沢山の骨から出来ている

・全然、動かないくせに、動き方がややこしい

・そのくせ色んな動きに関わってくる

・下半身の問題は骨盤に集中する

という触りだけ書かせて頂いてても

「この出しゃばり野郎!!」

みたいな感じになっております笑

よく言われることですが、
施術家というのは、
ある程度キャリアを積んでくると得意分野というか好きな分野が結構分かれてきます。

ザックリ分けさせて頂くと
(あくまで僕の独断と偏見です)

・ズレた関節を物理的に矯正するみたいな「構造系」

・感情などが表現されやすい液体の滞りを流す「液体系」

・遺伝なども含めたその人がその人の形になっている情報にアプローチする「電磁場系」

みたいな感じに分かれると思います。

僕は虚弱体質な上に、運動音痴という生き物としてかなり鈍臭い部類に入ると思います。

そのため、ある程度のパワーやコツがいる
「構造系」
は正直苦手です。

そのため、例えばケガだらけのラガーマンとかで
「この人、大変そう、、、」
という方が来られると、
2回目以降は何の迷いもなく京都下鴨にあってパワーが有り余っている先生(見た目はゴリラみたいだけど繊細な施術をするよ)がおられる名施術院をご紹介させて頂きます笑

ただ、そんな僕でも勿論1回目はさせて頂きますので、
(そんな僕だからこそ)
骨盤を矯正させて頂くとしたら、
・どこが
・どの様に
・何で
ズレているのか?
を結構慎重に走査させて頂き、
それに合わせた矯正方法を選択させて頂きます。

じゃないと、これだけ超重要ポイントなのに、
結構、複雑な作りと動きをしているもので、

これを誤ると、
割と簡単に壊すこともでき、

その際は
結構、大変なことになる
からです。

つまり、長々と何が言いたかったかというと、
骨盤=矯正した方が良い
とか、
そもそもそんな単純な問題なのか?
ということです。

もし、産前産後などの時期などに
自分の大切な方の身体のケアを誰かにお願いするとしたら、
僕なら結構慎重に選ばせて頂きますし、

もしも僕を選んで頂ける方がおられたら、
流石の僕も結構慎重にさせて頂きます笑

ちょうど一昨日まで婦人科と骨盤の講座をさせて頂いておりました。

ただ、これだけ大切なところだからこそ、日本ホロソフィー協会では参加条件を割と厳しめにさせて頂いております。

また、たまたまなのですが、
有難いことに最近産前産後のケアをさせて頂く機会を特に沢山頂きました。

そして、本当に嬉しい感想も多々頂きました。

実は今、まさにその後すぐに生まれてきた生命を目の前にしているのですが、

その何とも言えない小さな、
でも、エネルギーに溢れている身体を目の当たりにすると、

やっぱり、僕らですら、
身体を触らせて頂くことは
めぐりめぐって生命と関わらせて頂くことだ
と思いまして、

改めて、気を引き締めよう

そんなことを思いましたので、長々と自己満足で書かせて頂きました。

読んで頂きありがとうございます。

中壽賀宣行


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