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(洋楽和訳)Nightswimming / R.E.M.


Nightswimming deserves a quiet night
夜のスイミングは静かな晩がいい

The photograph on the dashboard taken years ago,
何年も昔に撮られた ダッシュボードに置かれた写真
turned around backwards so the windshield shows.
ひっくり返って フロントガラスに映っている
Every street light reveals a picture in reverse
流れる街灯のあかりはどれも 景色を逆さまに映すけれど
Still it's so much clearer
それがすごくくっきり見えるんだ

I forgot my shirt at the water's edge
水辺にシャツを置き忘れてしまった
The moon is low tonight
今夜は月が低い

Nightswimming deserves a quiet night
夜のスイミングは静かな晩がいい
I'm not sure all these people understand
みんな分かっているのか 僕には分からない
It's not like years ago
もう昔とは違ってしまったんだ

The fear of getting caught
捕まるかもしれないという不安
The recklessness in water
水のなかにいるときの 向こう見ずな感じ
They cannot see me naked
裸の僕は 誰から見られることもない
These things they go away
みんなそういうものを どこかに追いやって
Replaced by every day
日常に置き換えてしまったんだ

Nightswimming,
夜のスイミング
remembering that night
あの夜を思い出す
September's coming soon
九月が近いころ
I'm pining for the moon
僕は月が出るのを 待ち焦がれている
And what if there were two
そしてこんな風に思う もし月がふたつあって
Side by side in orbit around the fairest sun?
横並びで あの美しい太陽のまわりを回ったならどうだろう
The bright tide forever drawn
永遠に引く潮の 美しい煌めきですら
Could not describe nightswimming
夜のスイミングを言い表すことはできない

You, I thought I knew you
ねえ 僕は僕が君を知っていると思っていた
You, I cannot judge
ねえ 僕には分からない
You, I thought you knew me
ねえ 僕は君が僕を知っていると思っていた
This one laughing quietly underneath my breath
静かに笑ってひっそり呟く その男のことを
Nightswimming
夜のスイミング

The photograph reflects, every street light a reminder
流れる街灯が写真に反射するたび思い出す
Nightswimming
夜のスイミングは
Deserves a quiet night
静かな晩がいい
Deserves a quiet night
静かな晩がいい



R.E.M.のNightswimmingです。
初めて聴いたとき、「なんて素敵な曲なんだろう!」と思ったし、今聴いても同じように思います。
ノスタルジーと言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、こう美しい結晶のように歌われると、なにも言えんなあという感じです。

毎度のことながら相当に怪しい和訳ですので、誤訳がありましたらご指摘いただければ幸いです。
また、歌詞の一部

“The bright tide foever drawn”

は、

“The bright tight foever drum”

となっているものもあり、どちらか(聴いても)分からなかったため、前者を採用しました。
後者の場合はその前の歌詞の「月」を「ドラム」に喩えているのだと思います。

そういえば谷口ジローの『歩くひと』の主人公も、夜のプールに忍び込んで泳いでいますね。山本さほの『岡崎に捧ぐ』の山本さんと岡崎さんもそうか。
私自身は経験ありませんが、Nightswimmingということばの甘美な響きは分かるような気がします。経験したことのある方がおられれば、ぜひ感想を聞かせてほしいです。