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*オランダ国内の花の販売と花屋さん

*オランダ国内の花の販売と花屋さんは業態が三つに分かれ、国内卸専門と国内外両方を扱う企業、注文によりせり市場で買い付けを専門に行う業者、せり市場で買い入れた花木類をそのまま車に積みドイツ、フランス、イギリス等の小売り店に卸すフライングダッチマンに大別されます。

小売り店は、卸売業者から仕入れたり、直接自分でせり市場で仕入れ販売します。

業態は三つに分かれ、いわゆる店舗を持つ花屋さん(店舗数約5000、従業員数約15000人)、路上売り(ストリートベンダー)での販売(店舗数約2000、従業員数約3500人)、ガーデンセンター(店舗数600、従業員数4000人)に大別されますが、ほかにスーパーマーケットやガソリンスタンドでも販売しています。最近はスーパーマーケットでの販売が増え20%程度になっています。

店舗を持つ花屋さんでも2つに大別出来、ギフトのみを扱う店とギフトと家庭用の花も扱う店に分けられます。前者はプロのフローリストで、有名なデザイナーになるとフラワーデザインの世界大会に出場したり、デザインショーの会場全体のコーディネートをしたりと活躍しています。オランダでも数百人しか持っていない、最も権威のある国家試験である「マスターフロリスト」の資格を持った人たちです。

オランダの花の消費の特徴としては、ギフトは気に入った花屋さんで、家庭用(ホームユース)は、ストリートベンダー(路上売り)やガーデンセンターや一般的な近所の花屋さんで、という消費傾向が見られます。売っている花の品質もまったく違いますし、価格も何倍も違います。

消費額は日本人と同程度ですが、一人あたりの年間消費本数は約4倍で、花の単価も安いので、家庭消費中心の消費パターンが想像できます。オランダ人はギフトの20%が花という統計もあります。ギフト中心の花屋さんの売り値は、花の原価の3倍です。

パーティーも家庭に人を招くことがほとんどです。オランダ人にとっては、家庭は明るく、楽しい雰囲気である事が大切で、花はなくてはならないものです。花の先進国オランダでは、花の消費が成熟し、文化として根付き「花のある生活」が当たり前になっていると言えます。

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