17年前、2000年に「インディーズバンド」に夢中だったあの頃の僕ら。PIGGIESの新譜発売に寄せて。


神戸の伝説的なバンド PIGGIESの17年ぶりのリリース。
おめでとうございます!

名曲「ONE OF THE TRUTH」をあれから何度聞いただろう。
PIGGIESを僕に教えてくれたのは、地元の中学の同級生「だいちゃん」 だった。

PIGGIESのファーストにしてラスト作でもある大名盤「PIGGIES」(下北沢のレーベルKOGA RECORDS)は2000年にリリースされた。

当時、僕は17歳。
僕の実家は市街地から電車で一時間はかかる。電車は一時間に一本しかやって来ない。ド田舎である。

そんな環境の中で当時高校生だった僕の音楽についての情報源は以下の通り。
インディーズマガジン(付録のCDを「擦り切れるまで」聴いた)
深夜の音楽番組ブレイクアウト(ランキングのバンドを全バンドチェック)
ケーブルテレビのViewsic(ヴュージック)
テレホタイムの深夜に親のパソコンで見るインターネット(your choiceというサイトが僕の人生を変えた)
当時SNSという概念は無い。

ド田舎において「インディーズ・バンド」の話で盛り上がれる相手は、いがぐり頭のメガネ男子の同級生だいちゃんだけだった。
だいちゃんは、所謂がり勉タイプだったが音楽が僕らを繋いだ。

月に数回。親の原チャリで家を抜けだし真っ暗な田舎道を10分ほど走ってだいちゃんの家に行く。
僕らは好きなバンドについて語り合い、各々が好きな曲をその場で流す。
POTSHOTやMIX MARKET、Browny CircusやSHACHI、GOING STEADYは、全部だいちゃんから教えてもらった。
だいちゃんは彼のお兄ちゃんの影響でベースをしていて、当時の彼のお気に入りはcocobatだった。
彼のお兄ちゃんはBRAHMANをバンドで演奏していた。

そんな彼から借りた沢山のCDの中にPIGGIESのアルバムもあった。

その後ポップパンクにのめり込んだ僕は大阪でバンドを結成。
あろうことかPIGGIESと同じKOGA RECORDSからCDをリリース。
2013年頃にバンド活動はひと段落して、今に至る。

話がだいぶ逸れてしまった。
さてさて、PIGGIESの17年ぶりの新作は、まるで冷凍保存されていたかのよう。
あの頃と同じ甘酸っぱいメロディー&ハーモニーを搭載したロックンロール&パンクサウンドで、一瞬にして僕を青春時代に連れ戻してくれた。

だいちゃんは今でも音楽が好きで、どこかでこのPIGGIESの新作を聞いているのだろうか。

だいちゃんへ。
あれから何年も経って、君が教えてくれたPOTSHOTやMIX MARKET、
Browny CircusやSHACHIの人たちに会えた。
あの日僕らが想像した通りに、みんな優しくてカッコよかったよ。

だいちゃんが教えてくれて大好きになった音楽の残響は今も鳴っていて、
17年という年月が経った今も僕の生活を彩ってくれている。
沢山の音楽に出会わせてくれて本当にありがとう。

2017年にPIGGIESの新作を聞きながら、そんな事を思った。


※この文章は2017年のPIGGIESの新譜に寄せて書かせてもらったコメントを加筆修正したものです

※この文章を当時の僕とだいちゃん、当時のキッズ、現代の地方のド田舎在住でインディーズバンドが好きな若者あなたに捧げます。

※2017年に発売されたPIGGIESのCDのトレーラーはこちら。


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