マガジンのカバー画像

「読む笑い」 『双子』(全8回)

8
20代男性Aは最近になって自分が双子であったことを知らされる。その経緯を親友のBに話すのだが…
運営しているクリエイター

#双子

「読む笑い」  『双子』⑧

「読む笑い」 『双子』⑧

(双子⑦の続き)

A:だから、さっき言ったけど、
俺たちは双子だったって話したじゃん?
それで、お前が話してると思ってるだろ?

B:うん

A:でも実際にここにいるのは
お前の全く知らない弟の方ってこと。

B:え…?

A:だから、おれはお前の親友じゃないのよ

B:え…じゃあ、あなたはおれの知らない人?

A:そう

B:怖い怖い怖い、
え!気持ちわる!
待って、じゃあなに、
生き別れた兄

もっとみる
「読む笑い」  『双子』⑦

「読む笑い」 『双子』⑦

(双子⑥の続き)

B:俺たちも大人になって夢を追いかけるっていうのは恥ずかしいって気持ちになるのはわかるけどさ。
お前のことずっと応援してるのよ

A:なにそれ?
まじで芸人になりたいとか思ったことなんてないよ。

B:はいはい、
この間話した時にも
「まだ芸人になって売れるって夢、諦めきれない」って言ってたじゃん

A:ないない!
第一、なんで芸人なんてリスク負わないといけないんだよ。

B:

もっとみる
「読む笑い」  『双子』⑥

「読む笑い」 『双子』⑥

(双子⑤の続き)

B:それで聞いたわけ?家族に。
おれと全く同じ人が歩いてたんだけどって

A:そうそう、

B:それでなんて言うのよ、母親は

A:「会ったのか〜、会ったらバレるよな(笑)」
って

B:一生隠すつもりだったんだな
相当狂ってるな

A:それで今までの事とか色々聞いたわけ。

B:そしたら、実は双子だったっと

A:そう!自分と同じ顔のやつがもう1人生きてるなんて衝撃すぎて

もっとみる
「読む笑い」  『双子』③

「読む笑い」 『双子』③

(双子②の続き)

B:まあ、パニックになるのはわかるよ?
でも、それで、持ち帰るって発想にはならないでしょ

A:じゃあ、お前ならどうよ?

B:どうって、

A:1人だと思って
「良かったね」って祝福モードの中
もう1人産まれるんだぞ?

B:いや、だから、助産師さんも
パニックになるのは仕方ないと思うよ

A:だろ?

B:うん、確かにおかしな話よ?
でも出てきたんだから
「すみません後ひと

もっとみる