いよわさんの曲を知れてよかった

ボカロが人間の歌声に近づきつつある中、合成音声として極北の足立レイが紡ぐ激情の高速詠唱と寂寞のサウンドは令和の新たなボカロ
生み出したいよわさん、これを1位にしたリスナーを心より賛美したい

熱異常 / いよわ feat.足立レイ https://t.co/nqX56f7UTA #sm41193299 #ぼかれびゅ #ボカコレ30選 pic.twitter.com/OBSNaeS7z3

— くりたしげたか（Re）【11/8ボカほめ放送】 🌰ニコニコ代表の人 (@sigekun) December 2, 2022

いよわさんの才能が世間にバレはじめているらしい。

いよわさんの曲との出会いは、ほとんどまぐれのようなもので、2019年の春先に、たまたま数年ぶりに気が向いて、ニコニコ動画のボーカロイドのランキングを見た時に、この曲を見つけたのが最初でした。

『ラストジャーニー』は、あまりにも若く暴力的な才能の元に作られた曲で、高校3年生が作った曲とは到底思えない、狂ったピアノの旋律に自分は魅せられたのでした。

当時、ランキングの順位としては、一応入っている程度の60~70位で、自分でもどうしてこの曲をクリックして聴こうと思ったのか、その時の事はよく覚えていないんだけれども、でも、サムネイルから「本人が絵を描いている」ことがなんとなくわかって、実際再生してみたら、本当に作者自身がPVまで手掛けていて、「ああ、この人はそのうち絶対にバレるだろうな」と、その時に強く感じた事はよく覚えています。

自分がボーカロイドの曲を評価する時、最低条件として「ともすれば不協和音とも感じられる音を、ポップの枠内に収めている」ことと、「自分でPVをつくっている」という条件があって、それはまあ自分が次のハチさんを探し求めていたからであって、いよわさんには悪いんだけれども、その条件にぴったりと当てはまっていたのが、そのうちバレるだろうなと思った理由ではあります。

その後もコンスタントに楽曲を発表し続け、TwitterやInstagramでもちょくちょく投稿が跳ね、SNSの使い方もよくわかっているところを見るに、自分に圧倒的な自信があって、高みを目指して活動している人なんだな、という事が、なんとなく感じ取れました。

そして、『きゅうくらりん』が出て、それまでにもじゅうぶんな人気があった事は間違いないんだけども、その地盤がこの曲によって、しっかりと固まったなと、そう思いました。この曲は本当にくるっていて（AviutlでPVを作っている所含め）、自分の中の「気持ちいい音の触覚」を頼りにしながらも、ポップソングの枠組みを外れない、確かなバランス感覚で音作りをしている事がよくわかりました。

個人的には、次作である『アプリコット』の方が最高に好みで、もう本当に何百ループして聴いたかわかんないんだけど、最高なので皆さん本当に聴いてください。天才なんです。こんな曲聴いたことないんです。似ている曲があったら誰か教えてください。ボーカロイドでも邦楽でも良いんです。少なくとも自分は知りませんし、これからも出ないと思います。ファンアート描こうかな。今度描きますね。

『熱異常』を初めて聞いた時は、実はそんなに驚かなくて、一度するりと抜けていったんですよね。最近の楽曲の中でも特に異質で、飛び出ていて、ポップソングの枠組みから外れていたので。でも、何故かもう一度聞きたくなって、聞いてループ再生して、今では毎日最低1回は聴いています。

この曲をオススメした知り合いにはまだハマってくれる人はいなくて、とても残念なのですが、本当にオススメというか、怖い曲なので一度歌詞を見ながら、いよわさんの書く文字の歌詞を動画で見ながら、最後まで聴いてみてほしいです。

歌詞が聞き取りずらい人は、深水さやさんの歌ってみたを聴いてもらう方がわかりやすいかもしれないです。とにかく良いので。自分は音楽の理論とか分かりませんし、楽譜がなんとか読めるくらいの知識しかないのですが、でも、この曲が凄い事はわかります。『熱異常』が聴けて良かったです。
この記事を本人が見る事は無いと思うんですが、本当に素晴らしい才能をお持ちで、羨ましい限りです。その才能を大事にしながら、そしてこれからも胃の調子に気を付けながら、素晴らしい曲を作り続けて欲しいです。

ボーカロイドと出会ってくれて、本当にありがとうございます。