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#295 細かいこと気にしたい

 こんにちは武藤北斗です。まずは今週の出来事を5行で紹介。

 久しぶりに釣りに行きました。私は運転、息子は準備と糸結び、二人で竿を振る。適材適所ということで役割分担しました。8時から12時までの4時間。天気がよすぎて嫌な予感。帽子に長袖、首には手拭い。それでも顔や手の甲は隠すことができず真っ赤で火傷状態に。と、書きながら思った、日焼け止めクリームを忘れていた。釣果ゼロで釣りキチ三平を買って帰る。

それでは今週のnoteはじまります。

パプアニューギニア海産・代表取締役工場長、「生きる職場(イースト・プレス)」著者の武藤北斗です。毎週金曜note投稿中、フォロー嬉しいです。
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295回 細かいこと気にしたい

 私は代表取締役になった今も毎朝工場で作業しています(2時間ほどですが)。これには大きく2つの理由があります。1つはお客さんにしっかりとエビの説明をするため。特にプロの料理人はマニアックな質問があるため商品だけではなく原料の品質まで把握し、またメニュー決めのためにはこの先の原料入荷を見通す必要があります。そしてもう一つは全く違う角度からの理由ですが、従業員から意見をもらった時により深く理解したいためです(そうでないともらった意見をいかせません)。

 私が工場に入ると現場に緊張感が生まれます。私はルールに関して厳しいタイプなので、集中していないと感じたりルールをよく間違える人にはその場で注意するからだと思います。

 ですが緊張感のある職場というのは実は多くの従業員が望んでいるようにも思っています。

 組織として行動する時にダラダラするのが好きな人ってあまりいない気がしています。しかもダラダラ集団の中で自分もダラダラするなんて、こんなに気持ち悪い時間の過ごし方はありません(1人で家でダラダラは好きです)。それよりもみんなで集中した方が時間が早くすぎ活力も湧いてくるというものです。ただしこれは前提として働きやすい組織であって、且つ人間関係に問題がない場合なので多くの職場には当てはまらないかもしれません。

 私がよく言う『サボるのは本人だけの問題ではない』というのは正にこういうことなんです。人間関係がぐちゃぐちゃな中で集中して仕事なんてできるはずがありません。一生懸命やりたくてもできないのです。会社が作り上げた組織のあり方がサボる人やダラダラする人を産み続けているのです。

 話を戻します。

 緊張感を大事にしている一方で私が気にしているのは、自分の言動が従業員への理不尽な圧力になっていないかということです。声をあらげるとか、物に感情をぶつけるとかそんなことは当然ながらしません。私が気にしているのは普通の人なら気にならないような小さなことです。

 先日気になったことをお話しします。

 作業も終盤に入り早く終わらせたい作業があったのでパートさんにお願いしました。

 『〇〇さん、この作業を先にやってください』。そして私はテーブルをポンポンと2回たたきました。

 場所を指し示せばいいだけなのに、本当に特に意味もなく無意識にテーブルをポンポンと2回たたきました。イメージとしては子どもの頭をポンポンと2回触るような軽いタッチのつもりです。

 ですが瞬時に『あっなんか感じ悪く見えたかな』と思いました。

 ふだん従業員とコミュニケーションをとらない私ですから、もしかしたらイライラしているような、そんな威圧感ある雰囲気に見えないかと心配になったのです。もしくは上から目線で何かをやらせるような嫌な上司の態度になっていないかなと。

 こういう時に特に気になるのは新人さんです。慣れない職場環境で一番立場の弱い人ですから。どうすれば立場の弱い人が圧力や不安を感じずに働けるかを考えることは組織にとってとても大切なことです。

 例えば私が新人さんが入った時にやるのは、最初は単調でもやるべきことを明確に制限することで従業員との接点を減らします。何日も同じことを繰り返す中で作業はもちろんですが工場内の人間関係や空気感を何となくつかんでもらい、そこから少しづつ溶け込んでもらいます。誰が誰だか分からない状態での人間関係構築は難しいですし、そこにグループや派閥があったら目も当てられません。精神的苦痛から辞める人がいても不思議ではありませんん。

 実はこれは長く働いている側からしても気が楽になるようなんです。やっぱり最初はどんな人なのか不安ですから様子をみながら距離感を近づけられるのはお互いにとって安心できるポイントなわけです。

 ちょっと話はそれましたがこんな感じで無意味な圧力を日常的にかけてしまう自分の行動を気にし、従業員同士の人間関係を気にします。これはルールを整備したり指示したりといった役割と同じくらいに重要なことだと思っています。従業員の心に直接伝わるものですから。

 最後に。

 私が気にしているのは感情が出てしまうことではなく、理不尽な感情を押し付けることなんだと思います。どんな感情にしろ従業員が納得しているかどうかが私にとっては重要です。そこにこそ心地よい緊張感というものが生まれるのです。

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パプアニューギニア海産
代表取締役工場長 武藤北斗


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