Re:賞レース敗退後のとある芸人の純度高めの本音｡

こんばんは、トゥインクル・コーポレーション所属のコントグループ、黒子(ホクロ)タクシーの桃寧(モネ)で御座います。

聴いているかい視ているかい。およそ1年前の僕よ。キングオブコント2023の1回戦で敗退し絶望に打ちひしがれて生きること闘うことから逃げたくって逃げたくってしょうがなかった僕よ。その衝動そのままにこんな記事を書いた僕よ。

2024年7月16日(火)。個人的過ぎることで申し訳ないが、実姉の誕生日。キングオブコント2024予選1回戦。"ジャパネーズ"改め"黒子タクシー"、3年振りのストレート合格を果たしました。(両手指が爆ぜんばかりの拍手)

いやぁもう本当に救われました。これで今年落ちていたら、その世界線の僕は今頃どうなっているんだろうか。発狂に次ぐ発狂で自傷し巨大化して、でも街を破壊する勇気もなくって、つま先歩きで広い海まで行って、うつ伏せで顔面つけて窒息して、その亡骸に苔が生え、草木が生え、森になり、其処に住み始めた生命たちが文明を創り土地を開拓し繁栄し、それが実は今の日本なんですね。まさにジャパネーズ。は？

昨年の敗北から1年間。事務所の中川社長の温情で12ヶ月連続の新ネタライブを敢行させて戴きました。ただし条件は「毎月15本の新作をおろす」という、芸人界隈に詳しくない人からしたら「それってそんなにキツいの？」でそれなりに詳しい人からしたら「え？正気ですか？」の設定数。

でもさ、もうそんなのに「しんどいからやりたくない」とか言えるような立場じゃないし、それ以上に"数の努力"っていうものへの信頼度が高い人生を送ってしまっている僕なので「やります！！！」と即答。そこから相方・マネージャーさん・お客様・仲の良い芸人さんたちを巻き込み心配をかけまくった1年間を過ごした。180本のコントを作って。

そしてそんなライブを完走した後に突如として「黒子タクシー」への戻名、藍茶(アチャ)・桃寧(モネ)への個人芸名改名という、長年僕らを見守り応援し続けて下さった方たちからしたら「え？大丈夫？なんか、あの、よくわかんないけど…大丈夫！！？」という心境になりそうな発表。

僕以外の人からしたらまったく共感できないかも知れないけれど、人生で一番「ここは負けちゃダメだ。ここで負けたら全てが終わる。」という感覚で受けた1回戦だった。だからこそ本当に突破出来てよかった。

わかってるよ。こんなところで喜んでてもしょうがないことは。でも1年間生きてきたことを少しばかり肯定出来る夜だったんだから、少しくらいは喜んだっていいじゃないのさ。およそ1年前の僕にこの言葉を贈る。

「才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い才能無いこたぁ無い」

うん。まだ「才能ある！」とは強く言えない。まだまだ先は長いから。でも「無いことは無い」って言える1年間を過ごせたことは事実。おめでとう。そしてここからまた地獄が続くからそのことに関しては在る意味ご愁傷様。

今年のエントリーナンバーは「2440」でした。2(フ)4(ジ)4(ヨ)0(オ)で「浮上」とも読めなくはない数字。地下のヘドロ沼から脱出し、飛べ飛べ羽ばたけ黒子タクシー。

とりあえず僕のことを部分的には否定しつつも、核の部分は認めて信じてくれてここまでついてきてくれている相方。そしてこんな中途半端な僕らを応援して下さっているお客様、そして支えてくれている各方面のスタッフの皆様、本当にありがとう御座います。全然恩返し出来て無いまま14年も経ってしまっているのでここから完済出来るよう精進してゆきます。

2回戦も頑張ります。とにかく来週の主催ライブをポジティヴメンタルで迎えられるのは本当に良いこと。御来場お待ちしております。

とにかくね。もうめっちゃ幸せ。たった一晩だけかも知れないけれど。噛み締めさせてよね、神様。