【今日のニュース12/13】NISA拡大 年間投資額360万、制度恒久化へ
自民党の税制調査会は13日午前の幹部会合で、少額投資非課税制度(NISA)の年間投資額を360万円に広げるなどの税制改正の内容を了承した。そのほか制度恒久化により投資できる期間を無制限にしたり、現行ではどちらかしか選べない一般型とつみたて型を同時期に投資できるようにしたりする。
富裕層に恩恵が偏るのを防ぐために、生涯通算で1800万円の投資上限枠を設け、このうち1200万円は一般型から衣替えした成長投資枠の対象商品に投資できるようにする。生涯枠は「買い付け残高」で管理し、途中で売却して枠に余裕ができれば、その分はまた投資できる。
年間投資額の360万円は、成長投資枠の240万と投資信託に投資できるつみたて型の120万の合計。現行制度を利用している人も、現行制度での投資額に関わらず最初から年間360万円を利用することができる。一方現行NISAでの投資は24年度以降はできなくなる見通しだ。
上限額の少なさなどで批判の多かった現行NISAを大幅に改良することには大きく賛成だ。年間額の大幅増加や恒久化などは反対も少ないだろうが、まとめていた中で唯一の突っ込みどころだと感じたのは「生涯枠」の設定だ。理由は富裕層に恩恵が偏るのを避けるため、とのことだが、年間投資額が制限されている中で生涯枠も設けるというのはあまり納得ができなかった。
単純に計算すれば、初年度から年間投資額を毎年使い切ると5年目で到達してしまう。途中で売却すれば復活するとのことだが、それでは長期投資の一番の利点である「複利効果」を殺している。新卒のサラリーマンが月2万円年間投資額設定である程度制限は設けているのだから、さらに生涯枠を設けるのは不要なのではないかと思う。
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