DO TO(2) 「あれから好きな画家は河原朝生」
小西さん
開拓者によって開かれた、網走の町のはずれに居を構えました。豊荘という名のついたアパートです。畳の焼けた名ばかりのアパートです。引っ越しはひと段落しましたが、まだ、あわただしい雰囲気です。灯油業者への連絡や、ダンボールの処理など、この調子では部屋が片付くころには大晦日です。何もかも自分たちでやらねばならないのですが、ほこりにも、寒さにも、あきあきしてしまいました。部屋はお香のような古びた匂いがしますが、窓を開けようものなら、冷気が部屋に吹き込みます。いま外の気温は5