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256.気が狂った梅谷四郎兵衛

はじめに

昔のみちのともを漁っていたら、「梅谷四郎兵衛」と「蒸風呂」に関する
「なにそれ!?」
と二度見(二度読み)したお話がありました。


蒸風呂とは、警察の取り締まりから逃れるため、明治9年に宿屋と風呂の営業許可を得て、お屋敷内に設置されたものです。

蒸風呂の営業は教祖が反対されていましたが、警察に干渉されないようにとの思いから、明治15年まで続けられていました。

今回は、その蒸風呂に関するお話を紹介したいと思います。


気が狂った梅谷四郎兵衛


「みちのとも 大正8年6月号」に、こんな記事がありました.


教祖と試練 
明治十五年頃、梅谷さんがおぢばへ参拝して、その当時あった蒸風呂へ入れてもらわれた。
 ところが風呂から出られると気が狂い出した、詰合の人々は梅谷さんを高手小手に縛って、土蔵の中へ放り込んで置かれた。
 しばらくして気が鎮まったので、土蔵から出されるとそのまま梅谷さんは大阪へ帰られた。
 詰合の人々は以前にもこうした試しが二度程あったので梅谷さんも二度とおぢばへ参詣せられまいと話し合って居られた。
その後しばらくして梅谷さんはひょくりおぢばへ出て来られた。
 人々は不思議そうにその顔を見合した。
引用文献:みちのとも大正8年6月

※現代仮名遣いに直しています。
※高手小手とは:両手を後ろにまわして、首から縄をかけ、二の腕から手首まで厳重に縛り上げること。(goo辞書参照)


これを読んで、
「なんじゃこりゃ!?」
と、ド度肝を抜かれました。

気が狂った梅谷氏を高手小手に縛って、土蔵に放るというぞんざいな扱いをしたことも気になります。

しかし一番衝撃だったのは、

 詰合の人々は以前にもこうした試しが二度程あったので梅谷さんも二度とおぢばへ参詣せられまいと話し合って居られた。

こう書いてあるように、
蒸し風呂に入ると気が狂う人が、梅谷氏以前に二人もいたということです。

なぜここに衝撃を受けたのか説明するためには、まず蒸風呂が廃業になった経緯について書かなくてはいけません。


気が狂う蒸風呂


そもそも、蒸し風呂を廃業した理由は、
警察から蒸気に薬物を混ぜている疑いをかけられ、実際に蒸風呂の中に薬袋を放り込むという悪巧みをされたことがきっかけでした。

この時は、すぐに気が付いて警察が来る前に処理をしたので、事なきを終えましたが、蒸風呂を営業することがリスクになるのでは、「教祖にご迷惑をかけないため」という思いとは裏腹に本末転倒になってしまうため、
この事件がきっかけで蒸風呂は廃業しました。


※ここからは、僕の個人的な見解になります。


僕は今まで、蒸風呂が廃業になった原因は、
周囲の嫌がらせや妬みだと思っていました。

稿本天理教教祖伝には

お帰りの前日には、空風呂へ薬袋を放り込むという悪巧みをされたが、早速気付いて、事なく済んだ。

このようにしか書いてありません。


しかし、「みちのとも」の記事を読むと、そんな単純な話ではないかもしれないと思いました。

その内容を読むと、蒸風呂で気が狂った人は、もうお屋敷には来なかったということが分かります。

そしたら、実際に気が狂った人(もしくはその親族や近しい人)は、お屋敷での出来事を何も言わずにいるでしょうか?


それは考え難いですよね。


むしろ、
「俺の気が狂ったのは、蒸風呂に薬を入れられていたからに違いない」

と周囲に言いふらしている方が普通だと思いました。


その噂が元になって、警察や教祖を妬む人々の耳に届いたのではないかと考えると、
蒸風呂に入った人の気が狂った神意は、
「神様が人間に蒸風呂を取り払わせようとしたから」
ではないかと思うのです。

梅谷氏が蒸風呂で気が狂った時期も、丁度蒸風呂を廃業した明治15年頃だということも信憑性が増す要因だと思います。


また「みちのとも」では、気が狂うことを「お試し」と書かれていました。

これも、個人個人の目線で見れば神様からの「お試し」とも考えられますが、俯瞰して全体的に考えてみると
「蒸風呂を取り払うため」
と考えた方がしっくりくるように思います。


そもそも、教祖は蒸風呂を始める際に「親神が退く」と反対されていました。

その反対の中、明治9年から明治15年までの約6年間は猶予を持たせていただいていましたが、もう猶予期間を持つことができなくなってきたため、蒸風呂を取り払う方向に進んでいきました。

そうなってくると次に出てくるのは、

「なぜこのタイミングで蒸風呂を取り払う必要があったのか?」

という問題です。

ただ、この問いに関しては、
「ご休息所普請のため」
「かんろだいの没収にあったため」
「おふでさきが完成したため」等、

色々な可能性が考えられるので、今後の課題として考えていきたいと思います。


おまけタイム


どーも!最近特に集中力が続かない男
ほこりまみれの信仰者こーせーです!


いやーオリンピックが終わりましたね。

この期間は、初めて娘とチャンネル争いをしていました。

最近、子供は誰も避けることの出来ない「アンパンマンウェーブ」が娘にもやってきまして、テレビを付けると
「アンパンマンッ、アンパンマンッ」
と言ってリモコンを僕の手元に持ってきて、チャンネルを変える要求をしてきます。

妻は僕が見たい動画や番組を見ていると
「大人気ない」
と言い、完全に娘の味方です。

スマホを娘に渡すか、自分がスマホで見ればいいんでしょうが、それは子供が1人だからできることであって、段々子供が増えていったら通用する方法ではありません。


先人達は、一体どうやってこの熾烈なチャンネル争いを勝ち抜いてきたんでしょうか?


まだ見ぬ歴戦の勇者殿、どうか僕に、チャンネル争い必勝法を授けて下さいますようよろしくお願いします。


本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

ほな!










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