『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 14
その14 「エピローグ」
エピローグ1.フラッシュバック
それから1年後、奈津子のことも忘れかけ、人生の全てが上手くいっているように感じ始めていた。 恋愛を除いては・・
ある日、一通の手紙が届いた。それは、奈津子からの手紙だった。
手紙に目を通した直人は、その手紙をぎゅっと握り締め、バルケッタに乗り込むと表に出た。
それは、直人に欠けていたものが、戻った瞬間でもあった。
フェラーリ550バルケッタに乗って、何度も通った中央道を、今は、泣きたい気持ちをぐっと堪えなが