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十勝リーグの誕生

令和4年8月21日。

帯広市を中心とする十勝及び道東地方の打ち手に向けた新たなプロアマリーグ「十勝リーグ」が産声を上げました。

これは、札幌市で開催されている日本プロ麻雀連盟北海道本部主催のプロアマリーグ「帝氷戦」の地方版。
永きに渡って活動を続けて来られた同連盟北海道本部にあって、おそらく初めての地方リーグではないだろうかと思われますが、16名の参加者をもってその開幕節が華々しく実施され、私も参加させていただきました。

このリーグを統括しているのが植田稔宏プロ。

帯広市内で営業している麻雀サロンかっぱの代表として経営に辣腕を振う傍ら、レディース麻雀講座を運営して競技麻雀の普及にその身を捧げる、道東における競技麻雀普及の第一人者です。

私は麻雀最強戦の予選でアマチュアだった頃の植田さんとご一緒したのがきっかけで顔見知りになりました。
あれが十数年前。
植田プロは今でも、その大会であったことを覚えていてくださって、お会いすると声をかけてくださいます。

植田プロは、とにかくいつもニコニコ。
人の良さが自然と滲み出てくるような温かい雰囲気を振りまいていらっしゃる方。
こういう言い方をすると怒られるかもしれませんが、勝負師が集うプロの世界にあっては「大丈夫?」と心配になるほど優しい方。
一緒にいると、心が和みます。

それだけに、植田プロを慕う方は多くて、この度の十勝リーグ開幕や、先ごろ始められた公式ルールでの練習会にも、遠方から駆けつけるプレイヤーが数多くいます。
言ってみれば、私もその一人ですね。

さて、十勝リーグの開幕に当たって、植田プロがご挨拶をされました。

「私は、プロになろうと心に決めた時から・・・あるいはその前から、帯広でこういうリーグ戦を開くのが夢でした。」

リーグ戦を開くのが夢。

札幌や、大都市圏にいるプレイヤーにとってはピンと来ないかもしれませんが、私も札幌ではない場所の出身。その気持ち、痛いほど良くわかります。

麻雀人口の多い場所では、人口が多い分だけレベルの高いプレイヤーや競技志向の強いプレイヤーが必然的に多くなり、リーグ戦に出場したい、あるいは競技会に出場したいというプレイヤーのための場が数多く出来ます。

しかし、帯広や小樽といった地方の街では麻雀人口が少ないため、どうしてもそういう気運が高まりにくく、結局それぞれが小さなコミュニティのまま落ち着いてしまい、大きなうねりが起きにくいものなんです。

植田プロも、このリーグ戦を立ち上げるまでには相当な時間と労力を費やしてきたはずです。
それだけに、冒頭で挨拶をされる植田プロの言葉には、なんとも言えない重み凄みを感じていました。
だって、地方在住のプレイヤーにとってはまさに夢物語だったリーグ戦を、こうして形にしたのですから・・・私は尊敬の念を禁じ得ません。

何よりもこのリーグがすごいなと思ったのは、錚々たる打ち手の顔ぶれです。
私が18の時に飛び込んだ札幌の競技麻雀界ですでにスター選手だった先輩。
札幌で行き合った実力十分の打ち手。
そして、麻雀最強戦の元北海道最強位を含むアマチュアの強豪たちがひしめいていました。

さらに、開幕に合わせて札幌から私も大好きな會田亮介プロが駆けつけてテーブルマスターを務めていらっしゃいました。

そして、開幕節の結果がこちら。

結論から言うと、色々とやってみましたがコテンパンに負けました。
たった1節、4回戦の短期間とはいえ、全体的には力負けだったなあという印象。
しかし、前述の顔見知りのプレイヤーとよもや公式ルールで真剣勝負ができるとは考えても見なかったので、それだけで私は楽しくて仕方がありませんでした。

これをご覧の北海道のプレイヤーの方へ。
機会があれば・・・時間があれば・・・ではなく。
機会と時間を作って、ぜひ帯広のかっぱを訪れてみてください。
そして、勉強会と十勝リーグへ参加してほしいと思います。

遠くからでも駆けつけて損はないだけのレベルで麻雀を楽しむことができるはずですし、普段とは違う麻雀の文化に触れることができるはずです。
私も可能な限り駆けつけて、参加させていただきたいと思ってます。

「またきてね!」

帰り際ににこやかに声をかけてくれた植田プロ。
この笑顔を慕う打ち手たちが集う戦いの宴は始まったばかりです。

映えある第1期のチャンピオンになるのは誰か?
私も遠く小樽から、戦いの行く末を見守ります。


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