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やぎさん取材日記|北海道の絶景の宿、そこには秘湯があった。


0921yagi_絶景の宿丸駒温泉

新千歳空港より車で約50分、支笏湖(しこつこ)の湖畔にある丸駒温泉旅館は、1915年(大正4年)創業、来年には110年目を迎えるという老舗の温泉宿です。

これを機に、サウナと展望露天風呂をリニューアル。支笏湖をのぞむ開放的な空気の中で外気浴ができるよう、展望露天風呂には「ととのいテラス」が設置されました。

0921yagi_絶景の宿丸駒温泉

こちらの写真は男性用の展望露天風呂です。

もともとは仕切りがあったのだそうですが、それも取っぱらい、なんと開放的なことか。

私とカメラマンは女性であったため、この光景を見てびっくりしました。

0921yagi_絶景の宿丸駒温泉

なぜならば、こちらが女性用の展望露天風呂だからです。

当たり前といえば当たり前ですが、チェアの前には仕切りがあります。

この取材で様々なホテル・旅館の展望露天風呂を取材したのですが、女性用にあって男性用にないのが目隠し的な仕切り。
そうかー!男性用はこうなっているのかー!と参考になりました。

もちろん浴場は特別に取材許可を取って撮影しているので、こればかりは通常見られません。取材したからこその発見でした。

0921yagi_湖畔のSAUNA

また新たに誕生したのが「湖畔のSAUNA」2棟で、朝と昼の2回いずれかを貸切。

水風呂は目の前の支笏湖(ライフジャケット用意してます)という、ワイルドな「ととのいタイム」が楽しめます。

サウナストーブは北海道初の「ペレット」を使用し、環境にも配慮しています。

この宿自体が国立公園の中にあり、支笏湖の水と自家発電で歴史をつないできた環境に配慮した一軒宿なのです。

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

丸駒温泉旅館は「日本秘湯を守る会」の会員宿で、大浴場から渡り廊下を降りていく天然露天風呂も昔からの人気です。

これも女性用はかなり長い渡り廊下で、私が十数年前に初めて行った時は訳がわからず裸をタオルで隠しドキドキしながら長い階段を降りて行ったのですが、浴衣を着て降りるのだと後でわかりました。

男性用はこれよりも廊下が短いと撮影で初めて知って、「え!もう着いたの?」と天然露天風呂に出たとたんびっくり。

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

こちらが全国でも約20カ所しかない足元湧出湯の天然露天風呂。

岩場で隔てただけの野趣あふれるつくりは、大正4年創業当時のまま。

これが満潮になると温泉の水位と湖が一体となるそうです。
撮影時は夏だったので温泉の水位がかなり低かったのですが、11~12月には水位が1.4m 近くまで上がるというので、湖面を目の前に温泉に立って入らなければいけません。

ワイルドだなあ!

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

今回撮影させていただいたのが、丸駒旅館おすすめの「囲炉裏(いろり)会席」。

夜はブッフェのプランもあるのですが、席数限定の「囲炉裏会席」は人気だそうです。

支笏湖名物のチップ(ヒメマス)など、囲炉裏の炭火で焼きながらの食事は楽しい!

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

「会席」というだけあって、いわゆるバーベキューの網焼きではありません。

宿主が自ら採ってきた行者ニンニクの醤油漬けなどの前菜、支笏湖チップの刺身、蒸し物、珍味など、支笏湖の水を使った十数品の料理が出てきます。

支笏湖の水を使った日本酒やクラフトビール、地元の「千歳ワイナリー」のワインなどと合わせて、料理とじっくり向き合う時間も幸せなひととき。

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

部屋の窓からは支笏湖の眺めを満喫できるほか、早朝には美しい朝日が見られ、特に冬には正面から朝日がのぼるそうです。

こればかりは泊まった人ににしか味わえない、まさに絶景の宿といえるでしょう。

0921yagi_絶景の宿 丸駒温泉

翌朝はブッフェで、やはり、たらこに目がない私は、たらこごはんで朝をスタート。

次の取材へはランチ抜きで夜までがんばる!という日々がつづきました。

通常の取材はビジネスホテルで朝食抜きなので、めったに取材先に泊まって朝ごはんまでいただくことはありません。

お風呂の空き時間に取材して回り、料理の撮影も戦争のように大忙し! 「今度は旅行で来たいなあ……」という気持ちがさらに高まるのでした。

そして、「北海道は絶景の宝庫だ」と取材するたび実感します。
行楽の秋、北海道で絶景に感動して北海道グルメを堪能すれば、心もお腹も満足することまちがいなしです!

(「北海道生活」編集長)

湖畔の宿 支笏湖
丸駒温泉旅館
住所/ 北海道千歳市幌美内7
電話/ 0123-25-2341
HP/ https://www.marukoma.co.jp/

※この記事は北海道生活」本誌2024年秋号より一部転載しています。

北海道生活2024秋号

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