札幌とニセコの間にある町・喜茂別(きもべつ)はポテンシャルのかたまりです。
はじめまして。喜茂別町で移住サポートをしている加藤と申します。僕自身も2017年に妻と息子を連れて東京から地域おこし協力隊として喜茂別に来た移住者。地域を面白くしようと試行錯誤している身として、喜茂別町を紹介したいなと思います。
喜茂別町ってどんなところ?
「人と自然がきらめく町」。これが喜茂別町のキャッチコピーです。喜茂別町は札幌の南側に隣接し、まわりにはニセコ・ルスツ・洞爺湖といった観光地に囲まれた人口2000人の小さな田舎町。あげいもで有名な中山峠は実は喜茂別町なんです。基幹産業は農業で、「アスパラ栽培発祥の地」と言われています。そのほかにもジャガイモやトウキビ、メロン、トマトなどの農家さんがいます。
全体の80%が森林に囲まれ、山間部に位置するため寒冷地で、夏は涼しく、冬は寒い。北海道でもトップクラスの豪雪地帯で、毎年マイナス30℃になる日も…。町内からは羊蹄山と尻別岳が同じような形に見え、その姿は双子羊蹄と呼ばれています。
交通量が多いのも特徴で、年間250万人もの方が行き交います。札幌や新千歳空港からニセコ・ルスツ・洞爺湖へ向かう際は、多くの方が喜茂別町を通過。しかし、その足をなかなか止めることができていないのは課題のひとつです。
仕事
基幹産業の農業は他の地域同様、喜茂別町でも人材不足で、常に求人は出ています。ただ冬場は農作業もほとんどないため通年での雇用ではない農園がほとんど。夏は農家、冬は除雪やスキーリゾートでバイトという生活をする方も多いです。
そのほかに、町内にある福祉施設でも現在募集中です。未経験OKで、職員のなかには移住者も多いので、親身になってサポートしてくれます。
また、町内の飲食店をはじめとする商業関連の事業者さんは高齢者も多く、後継者不足も課題になっています。しかし、交通量が非常に多いことに注目し、“新しくビジネスをやってみたい”という想いをもった若者も増え始めています。地域を盛り上げるためにこれまでの経験を活かした事業にチャレンジしてみるのもいかがでしょうか? 役場はもちろん、商工会でも手厚く支援をしてくれますし、起業した移住者もみなさん応援してくれます。そういうチャレンジを応援する空気感はあるかなと思います。
地域おこし協力隊
現在、地域おこし協力隊も少しずつ増えてきており、現在3名が活動中。これからも積極的に採用していく予定です。任期後も6割程度が定住しており、町議会議員や商工会・観光協会の理事を務める方もいるなど、地域の活動の中心メンバーも多いのが特長です。
住宅
近年、近隣エリアが人気なことから少しずつ喜茂別町にも民間の賃貸アパートが増えてきました。家賃はファミリータイプだと5〜6万程度。単身者向けだと3万台が多いです。空き家になっている戸建て住宅も多くあります。
そのほかにはファミリータイプ、単身者、高齢者向けなど町営住宅は比較的整備されており、定期的に改修もしているので北海道でもトップクラスの寒い冬でも安心して生活できます。
ただ、町内に不動産会社がないために情報が出回らないことも多く、物件を見つけにくいと思いますので、まずは気軽にお問い合わせください。
医療
町内には町立クリニックが一軒あります。ここ数年、お医者さんも1-2名体制のため必要最低限の医療しか受けられない状況です。なにか専門的な治療が必要な場合などは車で30分程度の隣町にある総合病院か札幌まで通う必要があります。
個人的には、喜茂別にきて一番の不安なポイントではあります。ご家族のなかに小さなお子さんや高齢者、介助が必要な方がいる場合は事前に近隣の医療環境や町の支援も調べておいたほうがいいと思います。とはいえ、町の福祉支援は非常に充実していますのでご安心ください。
子育て環境
町内には小学校がふたつ、中学校がひとつあります。子どもはひと学年だいたい10名程度で、町内に高校はありません。なので、高校は町外まで通学する子が多く、なかには下宿・寮生活をしながら札幌の高校に通う子もいます。一度町外へ出てしまった子どもたちがなかなか戻ってこない…というのも課題のひとつ。
しかし、子育て環境・教育環境は充実していると思います。保育所は待機児童もほぼなく、都市部に比べるとパーソナルスペースも非常に広いです。学童保育のある子育て支援センターも保育所と併設されているのでお迎えもラク!また、子育てサークルもあり、子育て世代の方たちの交流も活発です。
子どもが少ないからこそ手厚く支援ができているのも特徴で、町立施設内にある自習室では有名塾の授業を受けることができたり、希望者にはタブレット端末の貸し出しを行ったりと、ひとりひとりの成長に合わせた学習支援もしています。
また、習いごとは多くはありませんが、剣道やクロスカントリーが有名で、剣道は過去に世界チャンピオンを輩出。クロスカントリーも中学生が毎年全国大会に出場しています。そのほかにも少年野球チームやピアノ教室などもあります(子どもの人数が少ないので、団体競技より個人競技のほうが盛んです)。
人口2000人程度の町なので地域の方たちとの距離も近く、地域みんなで子どもを見守る環境が自然とできているのも魅力のひとつです。
日常の買い物
最低限の買い物は町内にあるスーパーや個人商店・コンビニなどで揃えることができますし、車で30分程度の隣町には大型スーパーやホームセンター、ドラッグストアなども揃っています。札幌までも90分程度なので日常の買い物は車さえあればほとんど不自由に感じることはありません。
また、農家さんと仲良くなれば旬の野菜をおすそ分けしてくれることもあり、都市部にいたときより充実している部分もあります。
休日の楽しみ方
都会で楽しめるような娯楽施設などはまったくありませんが、その分自然との距離は非常に近いエリアです。大小含めると41もの川が流れ、清流日本一に選ばれたこともある尻別川の上流に位置することもあり、隠れた釣りスポットとして多くの釣り好きが訪れます。
冬になると、車で10分のところにルスツリゾートがあるので、仕事前や仕事後にフラッとスキーやスノーボードを楽しむ方も多くいます。また、5月まで営業しているスキー場が町内にあるので、シーズン最後まで楽しむことができます。
移住相談窓口
現在、町では移住・定住支援の体制を構築中です。
体制が整うまでは、喜茂別町役場向かいにあるリスの看板が目印のコーヒースタンド&シェアスペースにご来店いただければ、僕が気軽に町のご紹介や移住に関するご相談をさせていただきます。
もちろん、オンラインでもご相談は随時受け付けておりますので、ご気軽にご連絡ください。
人口も少なく観光資源が豊富ではありませんが、若い移住者を中心に少しずつ変わり始めているまちです。
・ 小さな不便を楽しめる
・ チャレンジしてみたいことがある
・ 地域をあかるくしたい
・喜茂別のポテンシャルを信じてる
そんなマインドをもった方と一緒に面白いまちをつくっていきたいなと思っています。
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