道新鶏香草焼き

カリッとしてしっとりしてハーブが口の中で広がる鶏手羽の香草焼きの作り方

トスカーナのある町でお世話になったマンマは若いころコックだったといい、彼女のラグーとベシャメルの「ごく普通の」ラザーニャは、絶品でした。そして日曜日に、別の町で暮らす子供たちが昼ごはんに帰ってくるときのごちそうは鶏の丸焼き。外に生えているハーブを刻んで、皮の下にはさんだそれは、何度食べてもまだ食べたくなる味。どおりで毎週つくるはず。帰国して、ウチの台所で再現するのは現実的じゃないから、手羽で作ることにして、以来すっかり定番なのがこちらです。

道新鶏香草焼き

最初はオーブンで焼いていたのですが、今ではすっかりフライパンの料理になりました。オリーブオイルを引いたフライパンに皮面を下にして弱めの中火にかけたらカリッと焼けるまでほおっておきます。いじりたくなっても、そこは我慢です。洗い物をしたり、何か他のものを作って待ちます。
味付けは粗塩とハーブです。もしも、フレッシュなローズマリーがあれば使いましょう。刻みます。わたしのウチにはないので、いつも乾燥のエルブ・ド・プロヴァンスを使っています。


粗塩とハーブ、こしょうを混ぜて、見た目ごま塩状態にして使います。
粗塩の量は、手羽先1本につきひとつまみです。

粒の小さい食卓塩を使うと、殊のほか塩からくなる事があるので粗塩を使ってくださいね。ハーブの量は塩にあわせます。そのハーブ塩を手羽先に仕込んでオリーブオイルで焼くのです。

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肉の間の筋に沿って指を入れていきます。

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ポケットができます。そこにひとつまみのハーブ塩を入れます。

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残った塩は全体にまぶしてください。

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フライパンにオリーブオイルをひき、肉を置きます。皮をカリッと仕上げたいから、皮面を下にして、それから火にかけます。じわじわと焼けていきます。上のほうまで熱がとおって白く焼けてきたら、ちょうど皮面はカリッと!そう、カリッと焼けています!
ひっくり返してもう片面にすっかり火が通ったらできあがりです。
皮と肉の間で塩がハーブと混ざりつつ溶けます!それがおいしさの秘訣です。

写真ではじゃがいもも一緒に焼きました。
フライパンの面積を有効に使うなら先っぽはおとして、スープに使いましょう。水から煮だします。野菜を入れ、塩で味つけしたらちゃんとスープになります。あ!この時、鍋で余った昆布の端っこがあれば、ぜひ入れてくださいね。

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食べやすくするなら、こんな風に切れ目を入れると、骨からほろっと肉が外れます。

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↑上の写真は焼きはじめ。下は、ひっくり返しどきです

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ごはんの食卓にも、パンの食卓にも、パスタの食卓にもあうおかずです。フライドチキンみたいな味になりますよ。
わしっとかぶりついてくださいね。

⭐️写真での肉は6本で310g。粗塩は5gです。肉60gに塩ひとつまみの塩梅です。

こちらは北海道新聞の料理欄「きょうの一品」でご紹介したものです。6週ごとに1週間、いろいろな料理をご紹介しています。こちらもよろしくおねがいします。




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