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私と自分とほかると。

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【私】無意識を含めた全て。【自分】理論・意思の及ぶ範囲。【ほかる】物理的な存在としての私。
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#エッセイ

私、失敗したいので。

“恥の少ない人生を送ってきました。” トライアンドエラー。 プログラミングでは当たり前のことである。どれだけ努力したって一発でエラーのないプログラムなんて書けない、否、そんなことに神経を遣うより、ゴリゴリ書いてチェックは走らせながらor機械に任せるほうが速くて正確だ。 インターネットの通信方式にしたって、たいていは「ベストエフォート」=「善処します(あるいは、最大限の努力はします)が結果は知らんがな」そして、途中で伝送失敗したら、もう一回チャレンジする。そういう方式だ。

POWER-ON:自分を立ち上げる

息をしよう 深く、息をしよう こころを音楽で満たして 珈琲の薫りを吸い込めば 倒れていた/埋もれていた<わたし>が立ち上がる うれしいこと かなしいこと 誰かに共有して 心配されたり称賛されたり羨ましがられたり愛されるために 何かをするのをやめよう 目を閉じて、わたしに出逢い 耳を塞いで、わたしの声を聞き 心を止めて、わたしを感じる そして、そっと再起動するのだ。 前より静かに、力強く。 "I am for me”--some say that’s egoistic

あと何日この絶望的な夜をやり過ごせば死ぬことを許されるのだろう。

徒然なるままに 一人暮らし 硯には向かわない。 雨戸を締め切った真っ暗な部屋。 咳をしても一人。 人生初の自炊は、焼き肉。 どうしても食べたくなったけど、 一人で焼き肉屋に入る勇気もないから、 そうだ、スーパー、行こう、って。 とにかく肉を買った。 レジに行く前に、それと目があった。 飲み会があるから飲んでいたアルコールは 一人になった瞬間疎遠になって、 何気に、ひとりで初めて買う、 小さなビール。 虚空と乾杯しながら、 ぐいと飲み干す。 うまい。 ようやく大人になれ

「世界」に復讐するまで死ぬな

過去最悪の現状。 何もかもうまくいかないし、あろうことか全てが最悪の状態に落ち着いたし、これでもかという位に嫌なものが降ってくるし、今までにないくらいに最低の状況に追い込まれている。 いつだって過去最悪を生きているんだけど。 -- 「世界」は理不尽だ。むちゃくちゃ理不尽だ。 意味もなく生むくせに、意味を求めたがるように作る。 望んでもいないのに生まれさせられた上に、さらに望んでいないものを与え続ける。 おもちゃのように好き勝手に人間を弄んで暴れては、 取り上げたり理詰めで叱

嫌いだから学ぶ。好きだから距離を置く。ー知彼知己,百戦不殆ー

物は古くなると艶を増すが、情報と技術は時が経つほど色褪せていく。 情報も技術も大嫌いだ! 時の流れ逆らっていくものが好きだ。 ――だから技術を学んだ。 実を言うと、英語も大嫌いだ! 英語以外の言語が全部好きだ。 ――だから1年本気で英語をやろうと決めた。 単なる天邪鬼と言われればそれまでだが、 好きなものは突き放したって好きだし、離せば離すほど好きになっていく。 そして嫌いなものだって、本気でやれば面白くなったり、好きなものとの共通点が見つかったり、好きな部分があったり

ウラめし屋

”ラ、を追加すれば、 世界は少し、哀しいものになる。” --- 何の為に私は独りで生きれるようにしたか分かる?誰の所為で私は社会の波に揉まれ苦しむしかないのか、あなたに分かる? こうはなりたくないと、 歯ぎしりするほど最も嫌いな人間が 自分の父親である哀しみが、 父親(あなた)に分かる? その血が確実に私にも入っていると、 思い知らされるときの絶望が、 あなたに分かる? 怨むよ、 怨む。 やんぬるかな。 子は何かしら、 親をうらまずに生きて行けない。 母が、 自分の

旧生活 ‐アンフレッシャーズ-

社会人になってしまって、 終身雇用で生きていくなら、 新生活は始まらない。 もう二度と。 …… なぜわたしはこんなにも、 あいつに執着しているんだ? こんなにも執着しているのに、 好きだとは言えぬのだ? なぜあいつはそんなにも、 わたしに無関心なのだ? そんなに無関心なくせをして、 嫌ってはくれぬのだ? 全て棄てたはずなのに、 なぜあいつとわたしは繋がった? 一本の糸を残してしまった私の弱さよ。 わたしの拒絶にさえ無関心だから、 いとも簡単に他愛もなく――愛もないく

裏表?いいえ、多面体よ。

あなたは服を着替えるだろう。 それは何も汚れた時だけではあるまい。 式典ならば礼服を着るし、 オフならばルームウェアを着る。 夏ならば涼しげな短い服。 冬ならば重厚なロングコート。 TPOとやらに合わせるのは至って正常、 否、合わせなければおかしいのだ。 性格だって主張だってTPOに合わせて何が悪い。 時と場合と立場によって、 服を着替えるような感覚で性格を変える。 そんな私を、 あるひとはブリッコと罵り、 あるひとは世渡り上手と褒め称え、 あるひとは多重人格と気味悪

やさしいひと

私が最も嫌いなもの。 気遣いに溢れるやさしいひと。 忖度だなんだと周りの人間を幸せにするため、己のことを後回しにするどうしようもないひと。 要らぬのだ。そんなもの。 全く無駄なことだ。 奴らが最後に残してゆくのは、つまるところ悲しみだけ。 「あいついいやつだったのにな」なんて声が枯れるくらい泣かせるくらいなら、快哉を叫ばれる方が良いと思わない? 私が愛して止まないもの。 気苦労に倒れるやさしいひと。 苦しいくせに、笑っているの。 ”それは誰の為?くっだらない。”

成長という名の老化

今頃になってようやく気付く。 大きく強大だったあの男の小ささに。 恐ろしいまでの若さと無知に。 ただただ透き通っていた愛と幸せに。

自分の感受性も自分で守れない。ばかものです。

膝抱えて泣いてたって 誰も助けてはくれない。 うずくまって震えてたって 何も好転しない。 泣き叫んでなんとかなるのは ほんの最初だけ。 いくら涙で顔がぐしゃぐしゃになろうとも、 どれだけ大声で喚き散らしても、 痛みも苦しみもタスクも減らぬ。 期待するから、 絶望する。 信頼するから、 裏切られる。 ――嫌な、世界ね。 泣こうが喚こうが 状況は変わらないから 抗うのも異を唱えるのもやめた。 嫌いなのにニコニコして、 キレてるのに大声で笑って、 しんどいのにはしゃい

夜の来ない朝はない

太陽が差し込む。 眩しさに包まれ、目を覚ます。 海のきらめきと行き交う船の挨拶が聞こえ、 窓の外では、小鳥たちが楽しげに飛び交う。 私は、それらに、 おはよう、と―― ――言う前に。 布団に爪を立て、 布団に顔を押し付け、 呻く。 「嗚呼また朝が来た」 希死念慮をシーツで拭う。 あとは時計仕掛けに任せればいい。 服を着せて、 重力に任せて坂を下り、 人の流れに押されて電車に乗る。 脳は、未だ、眠ったまま。 心は、未だ、泣いたまま。 そうこうしているうちに、 夜が来

ゼロポイント

肉体をすべて誰かと交換したら。 誰かと顔をすり替えたら。 それは、私か? 他人はそれを、私とみなすか? 世間はそれを、私と認めるか? あるいは。 誰かの意識に私が成り代わったら。 ログインして、プレイヤーが変わるだけ。 あるいは、乗っ取り? それは、私ではないのか。 肉体は、精神の奴隷なのか。 精神は、肉体の奴隷なのか。 「わかっちゃいるけど、やめられない」 は、何の所為?

非・常識人

舌なめずりするほど異文化が好きなのは、 凝り固まった思い込みを崩せるからだ。 数多のことばを操れるようになりたいのは、 世界の捉え方を増やせるからだ。 文法の違いは、世界の捉え方の違い。 わたしのことばで表現できないものが、 たった一言で表現されている世界もある。 無意識に、だけど確かに、誰にでもある、 「食べられる物」の範囲、 「時間」の概念、 「恋愛」の定義、 日常の些細なことも、文化に侵されている。 気づかないうちに固定観念に支配されている。 「それでいいのか?」