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怒られるのはもちろん怖い。
怒られたくない。
でも
明らかなミスを、怒られずに解決まで運ぶのも怖い。

きっと嫌われている。
人には腹と背がある。

パラフィン紙のようにはいかない。
透けて裏と表が分かりにくくてなんだか綺麗。

そんなもののはずがないのだ。

そういうことばかり思い、ミスへの優しさに感謝を必死に表しつつ恐怖に怯えている。

今日だって行方不明になりかけた書類を残業中の皆が
探すのを手伝ってくれた。

冗談を言って笑いながら。
きっと焦る私を宥めてくれているのだ。

怖かった。
気を遣わせているに違いないこと。
腹をこちらに向けているけど、背は隠れていて
しかもなにを背負っているかは見えないのだ。

私も同じだ。
感謝を表しつつ恐怖に怯えているなど決して
見えないようにしていた。

パラフィン紙でなくて良かった。
恐怖だけを表すところだった。

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